【井川純一の今夜も兜町で一杯】酒に酔い、生き方に迷い、相場に戸惑う

　今日１２月８日（木曜日）の日経平均株価は、前日の欧米株高が追い風となって、２６８円７８銭高の１万８７６５円４７銭と３日続伸。ＮＹダウが３００ドル近い大幅高で過去最高値を更新したこともあって主力株中心に買いが優勢。ただ、為替が円高含みに推移したのに、なんでこんなに強いんでしょうねぇ？　正直言って、分かりません。同僚記者がポロリ本音を呟きます。「そろそろ（下がる）かなと毎日思っているのに、ずっと上っているもんなぁ」。その気持ち、よ～く分かります。
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　ある記者曰く「半導体関連セクターに妙味あり」。その心は？と問うと、「３次元ＮＡＮＤ型メモリーの市場が拡大していて、半導体業界全体の設備投資意欲をチクチク刺激している。安全システムの導入や自動運転の普及などで電装化が加速する自動車向け需要だけじゃなくて、ＩｏＴ時代で家電のオンライン化など構造的な半導体需要の増勢が予想される」とのこと。

　う～ん、当方まったくこういった分野は苦手で、さも知ったかぶって「なるほどねぇ」とは言ったものの、実はよく分かっていない。「３次元ＮＡＮＤ」って「ナンだ？」とダジャレを口にしようかと思ったのだが、馬鹿にされそうなので、ぐっと飲み込む。まぁ、確かに東京エレクトロン<8035.T>が１万円大台を再び地相場とする動きをみせているし、シリコンウエハーを手掛ける信越化学工業<4063.T>やＳＵＭＣＯ<3436.T>、車載マイコンの大手ルネサスエレクトロニクス<6723.T>など半導体関連セクターは株価もいい感じではあるわね。

　さて、昨夜は中野で行きつけの店の暖簾をくぐる。ひとつだけ言い訳させて貰えれば、毎日アルコールを口にしているわけではない。「今夜も兜町で一杯」というタイトルが誤解を招いているようで、「こいつ、毎夜毎晩酒を煽ってやがる」と、勘違いされている読者も多いようだが、決してそのようなことはない。品行方正とは言わないが、まぁ平常週４回、多い週で５回、酷いときは７回は店の暖簾をくぐる……う～ん、考えてみれば、俺ってやっぱり駄目な人間だよなぁ。

　ホッピーをこよなく愛する当方だが、この日は珍しく熱燗をちびりちびりやる。ちなみに、つまみはポテトフライ。友人は馬鹿にするが、ここのポテトは天下一品、本当に美味い。店主に聞くと、「ただの冷凍だぜ」と無愛想に言うが、これが本当に、なんというのか美味過ぎるのである。まぁ、こんな話を書いても、誰も興味なし、そんなことは重々分かっている。ただ、これ本当なのよねぇ。
　
　独り飲み屋で、することもないのでスマホで株価チャートを覗く。ふと見た、とっくりには「富久娘」の名前。もちろん、中身の酒は定かじゃない。富久娘と言えばオエノンホールディングス<2533.T>の酒である。株価は２７０円近辺で新値街道を行く。商いも結構ついていおり「へぇ～」ってな感じだった。まぁ、いつもの通り、ただそれだけの話で、なんの脈絡もないのである。

　おちょこを傾けながら、ふと思う。酒に酔い、生き方に迷い、相場に戸惑う……まっ、なんだかんだ言っても、楽しい人生ではあったよなぁ。
《ＫＣ》

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）