【井川純一の今夜も兜町で一杯】君の名は？ 僕の名は井川純一５７歳

　今日１１月２９日（火曜日）の日経平均株価は、４９円８５銭安の１万８３０７円０４銭と続落。海外株安や円高基調の為替相場を嫌気して売り先行、３０日のＯＰＥＣ総会や週末の１１月の米雇用統計発表などを控え、利益確定を優先する動きが出た感じですかね。
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　今日も「君の名は。」関連株は強さを発揮。日本アジア投資<8518.T>が続急伸、取引時間中を含めると前日まで３日連続のストップ高を記録していたが、きょうも値幅制限上限の７０４円まで上昇し４日連続ストップ高となった。

　同社の投資先でスマートフォン向けコンテンツビジネスなどを中国展開するアクセスブライトが、大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」の配給・配信権利を取得し今週末から中国全土で上映することが材料視され、投機資金を呼び込んだ。東宝<9602.T>は２８日、「君の名は。」の興行収入が１９４億円を突破してスタジオジブリの「もののけ姫」を抜いて国内映画の興行収入歴代６位にランキングされたことを発表、２００億円大台乗せもほぼ確実視される状況にあり、これもアジア投資の株価を間接的に押し上げる背景となっている。

　今年は、例年にもまして映画をよく見たのだが、残念ながら「君の名は。」は鑑賞していない。見たいと思うのだが、齢五十をとっくのとうに過ぎたオヤジが、ひとり「君の名は。」を見るために映画館に足を運ぶのは、どうも躊躇してしまう。作品自体を見ることなく、記事にするのは気が引けるのだが、やっぱりアニメの上映会場は敷居が高いのである。
　　　　　　　　　　　　　　
　昨日はモバイルファクトリー＜3912.T＞が急騰。１１月１日から同社の位置情報連動型ゲーム「ステーションメモリーズ！」（駅メモ！）で、映画「君の名は。」の劇中登場する駅を巡るタイアップキャンペーンを開始しており、これが手掛かり材料。いわゆる聖地巡礼ブームにも乗り、地域活性化に一役かっている。

　ちなみに今年の初秋、恥ずかしながらアニメ「ガールズ＆パンツァー」の舞台になった茨城県の大洗に、男性6人、女性１人の中年グループで聖地巡礼ツアーを慣行した。正直なところ、僕は「ガルパン」なんぞ、まったく興味なし。冗談ではなく、「そのパン美味しいの？」と、尋ねたくらいだもの。宴会だけが楽しみで同行したわけだが、大洗の街は聖地巡礼者が闊歩しており、まさにガルパン恐るべしといった光景だった。

　鉄人２８号世代のおっさんとしては、日本経済に影響するほどのアニメの隆盛がなかなか理解できない。これも、時の移ろいってところなんだろうかねぇ。僕の名は井川純一、時代遅れの５７歳なのである。
《ＫＣ》

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）