上値ブレイクは“来週に持ち越し”…!?

著者:武市佳史
投稿:2015/02/27 10:28

◆下値の堅さが意識された後、反発…

※ご注意:予想期間は2月28日と表示されていますが、本日(2月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

米10年債利回りが1.95%を割り込み、ユーロ円下落の影響から下値を拡大したドル円は、欧州タイム序盤に118.68円まで下押しました。
しかし118.70-60円に展開する分厚いドル買いオーダーをこなすことはできず、下値が堅い様相を続けました。

一方で昨日の米経済指標は“まちまち”でしたが、結果的にドル買いへと傾きました。
消費者物価指数(コア)・耐久財受注がポジティブとなり、31.3万件に急増した新規失業保険申請件数のネガティブを覆い尽くしたからです。
ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁発言(「6月利上げの可能性は残っている」)も後押しとなり、米10年債利回りが2.03%台へ急反発するにつれてドル円は119円半ばへ押し上げられていきました。

◆上値ブレイク期待再びだが…

下値の堅さを意識した後の反発であるだけに、上値ブレイクの期待も再び高まろうというところです。
120円はもう目前であり、勢いで到達できない値幅ではありません。

ただ昨日は金利格差を背景に反発したものの、直近のマーケットはリスク回避/選好に傾斜してきました。
6月利上げの可能性が再び意識されたことで、株価は上値を押さえられる可能性が否定できず、再び50ドルを割った原油価格もリスク選好姿勢水を差しかねません。
さらに本日は月末の週末に当たることで、積極的なポジション形成が手控えられる可能性も存在します。

“ブレイクするなら上方向”との見方は変わりませんが、本日に関しては“119円台で上値の重い動き”を強いられるかもしれませんね。
ブレイク云々の期待は“来週に持ち越し”…?

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:120.466(2/12高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:120.000(大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:119.821(2/24高値)
上値2:119.690(ピボット1stレジスタンス)
上値1:119.491(1/5高値、2/26高値)
前営業日終値:119.388
下値1:119.029(日足・一目均衡表転換線、2/20~2/26の38.2%押し、大台)
下値2:118.890(2/20~2/26の50%押し、ピボット1stサポート)
下値3:118.744(20/50日移動平均線、2/20~2/26の61.8%押し)
下値4:118.628(2/25-26安値、日足・一目均衡表基準線)
下値5:118.355(日足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

10:31 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想