年金基金やゆうちょなど、大口投資家のドル買い継続とその理由は?

著者:川島寛貴
投稿:2015/01/29 21:01

ドルしか買えない?

本日は、いつもの年金基金の買いに混じって、あのゆうちょ(かんぽマネー)もドル円を買ってきたとの噂が流れていました。年初からドル円が下がらなくとも、とにかく買ってくるという大口投資家の動向は引き続き継続していることが分かります。日銀が数日おきにETFを大量に購入している状況ですので、大口投資家としては、「買える時に買っておく」という状況もありそうです。

NYや欧州が下げても、日経平均は寄り付きこそ下がっても、結局ジリジリと上昇し、先日17,800円にタッチしております。まさに管制相場が作り出す強気相場といえそうです。
本日は17,778円まで上昇しましたが、17,800円がどうやら意識され、ようやく利益確定の売りも出てきているようですね。
しかし、為替の方は、ユーロは金融緩和策が始まり、ポンドも2015年の利上げが後退し、円は黒田バズーカによる金融緩和。スイスフランは中央銀行の介入となり、オーストラリアは当局者が口先介入を繰り返し、通貨安へと誘導しています、そして、今朝ニュージーランドも、中央銀行の声明文を、前回の「いくらか更なる利上げが後の段階で必要となることが予想される」から、「当面の間据え置きと予想」へと変更してきました。

こうなると、ますます買える通貨はドルしかなくなりますので、ファンダメンタルズに忠実に戦略を立てる大口投資家がドルを買ってくることが分かります。

本日は、中古住宅販売保留件数が発表されますが、住宅関連の指標は金利が下落すると住宅ローン金利が下がるために、上昇する傾向にあります。
今夜も、ドル円は上昇し、今週のレンジである117円半ばから118円半ばをブレイクすれば、再び120円付近まで上昇する可能性が出てきます。
下落したとしても、1月20日以降117円手前で執拗に買いが出てきて、綺麗に反発していることを見ると、117円を割れるまでは、安心して買っていけそうに感じますね!
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想