30日後の日経平均株価は上がる?下がる?

著者:西村剛
投稿:2014/10/22 19:20

統計的には「強い買い」局面ではない

日経平均株価が9月25日を高値に大きく下落しました。今でこそ少し戻しましたが、株価が底値だった10月17日時点では日経平均株価は14532円51銭まで下落しました。日経平均株価は15営業日で約9%下落したわけです。そこで今後の日経平均株価の動向を考えるに当たって下記の検証を行ってみました。

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買いルール
日経平均株価が「0日前の終値が15日前の終値と比べて9%以上小さい」

売りルール
・30日経過後に手仕舞い

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今の状況と同じように日経平均株価が15営業日で9%以上下がったときに買って、30日保有していた場合どのような成績になったを確認してみました。検証結果は以下の通りです。

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 勝率: 58.06 %
 勝ち数: 18 回
 負け数: 13 回
 引き分け数: 0 回

平均損益(率): 0.24 %
平均利益(率): 5.66 %
平均損失(率): -7.26 %

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勝率は58%とやや高く、平均損益もプラスとなっており、過去の検証結果ではどちらかと言うと買いが優勢ではありますが、「これは買いだ!」と言えるほどの成績ではありません。また手仕舞いの日数を30日以外にも検証してみたのですが、いずれの場合も明確に「これは買いだ!」と言える成績ではありませんでした。

この検証結果から分かることは、

「過去の統計データから見て今は絶好の買い場ではない」

と言うことです。

短期間で日経平均株価はこれだけ急落したのですから感覚で今の相場を捉えると、「なんとなく買いだ!」と思ってしまうでしょう。けれどもこのように検証してみると、今の局面は明確に買いと言えるほど有利な局面ではないことが分かると思います。安易に楽観視しないほうがよいでしょう。
西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想