“小動き”が基本も、“上目線”は継続…!?

著者:武市佳史
投稿:2014/04/18 10:55

反転のキッカケは欧州通貨の調整売り…

※ご注意:予想期間は4月19日と表示されていますが、本日(18日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

一旦下押ししたものの、すぐに反発する動きでした。

“上値の重さを印象付ける終わり方”であったこともあり、東京タイムは下押しスタートでした。想定していたより大きく変動は、一時は102円を割り込んで101.866円まで下落しました。ところが欧州タイム以降は、欧州通貨の調整売りが入りました。こうしてドルには買い圧力がかかり、ジワリジワリと値を戻していきました。

米経済指標&4者協議ででさらに…

米経済指標が好内容だったことも、ドル買い戻しを促しました。

さらに「武装勢力の武装解除などを求める共同声明」が米・露・欧・ウクライナの4者協議で採択されると、リスク選好姿勢に火が付きました。こうして欧州タイムには2.62%台だった米10年債利回り(長期金利)は、2.72%台へと跳ね上がりました。つれてドル円も上値を拡大し、前日の上値を押さえた「50日移動平均線(昨日は102.370円)」「4/4~4/10の38.2%戻し(102.393円)」を上回って、前日よりもやや切り上がった「日足・一目均衡表先行スパン下限(同102.480円)」へと到達しています。

イースターで材料難、小動きが基本だが…

こうした動きを考えると、本日はもう一段の上値追いが期待されるところです。

確かにイースター(復活祭)絡みで流動性は大幅低下が見込まれており、動意薄が想定されています。本日は主だった欧米市場が休場となりますので、常識的には“材料難から小動き”と見らるのが自然です。しかしながら流動性低下時は、もう一つの“値が飛びやすく”“荒っぽい動き”となる可能性が残ります

それでも上目線は継続…

テクニカルを見ると、“上値の重さを印象付け”た後に“反落”するも、“下値の堅さ”を見せて“反発”。そして“前日高値を超えて”、目先の節目にまで“再到達”といった流れとなっており、さらなる上値追いへの期待は募るばかりです。

また懸念そのものが払拭されたわけではないものの、ウクライナ情勢も昨日の共同声明で一応は落ち着いた格好となります。さらに一昨日に上がった“上方ブレイク狼煙”で、上向きの方向感が出たこともまた事実です。

もちろんまだ完全にブレイクしきったわけではありませんので、過度な上値期待は禁物です。それでも“上目線”だけは、継続したいところです。

ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:102.916(100日移動平均線)
上値4:102.836(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:102.724(日足・一目均衡表転換線)
上値2:102.662(日足・一目均衡表基準線、4/4~4/10の50%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:102.480(日足・一目均衡表先行スパン下限、4/17高値、20日移動平均線)
前営業日終値:102.397
下値1:102.364(50日移動平均線、日足・一目均衡表先行スパン下限)
下値2:102.027(4/11~4/17の38.2%押し、ピボット1stサポート、大台)
下値3:101.866(4/17安値、4/11~4/17の50%押し)
下値4:101.759(4/11~4/17の61.8%押し)
下値5:101.646(ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

12:05 ドル円 抵抗・支持ライン追加
19:34 関連リンク追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想