“もう一段の上値追い”を期待も、“にわか上値期待”には要注意…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/06/27 11:10

◆巻き戻し優勢 ‐ ドル円上放れ

※ご注意:予想期間は6月28日と表示されていますが、本日(6月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


やはり“上値が重い”へと先行したイメージは、“巻き戻し”を誘いました。

ジリジリとした“株高”が続く中、昨日は“原油反発&米10年債利回りは下げ渋り” となりました。
“100日移動平均線(昨日は111.793円)”を前に押さえ込まれていたドル円は、促されたドル買いの流れに乗って、NYタイム中盤には突破していきました。

◆“もう一段の上値追い”が期待される局面…?

テクニカル的に“上抜けた”格好となるため、“もう一段の上値追い”が期待される局面といえます。
“膠着時に溜め込んだエネルギー”を吐き出す可能性も存在するだけに、“想定以上に上振れる”といった可能性まで勘案しておく必要がありそうです。

◆ただし“にわか上値期待”には要注意…!?

ただしここで問題となってくるのが、やはり“にわか上値期待”です。
テクニカル的な改善を背景に、下方向を見てきた向きが“上方向への転換”を促されやすい局面といえますが、一方でこうした動きは“流れを早める”に留まらず、“流れを短命に終わらす”への可能性を増大させます。
特に上値の重さが見られると、すぐさま“下方向への再転換”を図るという、“足の速い期待感”ということになります。

上抜けたばかりですので“100週移動平均線(本日は112.386円)”を経て、“長大陰線の上限(5/17高値:113.112円)”辺りへの上伸が期待できると見ますが、“にわか上値期待”には注意を払っておきたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.897(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:112.385(100週移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:112.235(5/11~6/14の61.8%戻し)
上値2:112.113(5/24高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:112.000(大台、6/26高値、5/25高値)
前営業日終値:111.869
下値1:111.660(日足・一目均衡表先行スパン下限)
下値2:111.391(ピボット1stサポート)
下値3:111.188(6/26-26安値)
下値4:111.000(大台、6/22安値)
下値5:110.925(200日移動平均線、200週移動平均線、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:26 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想