“分水嶺”に跳ね返される - ただ本日は“押し目買い”…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/06/21 11:26

◆上値模索も、跳ね返される - 分水嶺

※ご注意:予想期間は6月22日と表示されていますが、本日(6月21日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


前日の流れを引き継いで“上値を模索”したドル円でしたが、“分水嶺(日足・一目均衡表先行スパン下限:111.812円)”に跳ね返されました。
「ダドリーNY連銀総裁に続く…」と期待されたフィッシャーFRB副議長発言が“住宅金融システムの内容に留まった”ことも、上値を押さえたと見られます。
次第に利益確定売りが優勢となり、一時111.30円水準へと反落しています。

もっとも大きく崩れるには至っておらず、底堅い動きは続きました。
“株高の連鎖ストップ”“原油は一段安”とネガティブ要因が続きましたが、下値は限定されたまま、昨日の取引を終えています。

◆目先は“レンジ内での揺れ動き”と見るが…?

「“にわか上値期待”の台頭は、却って“上値を押さえる”」を地でいく動きだったといえますが、ただこの反落で“期待感は幾分後退”しつつあります。
分水嶺に跳ね返された直後ということで“利益確定売りが出やすい”は否めませんが、一方で“日米金融当局の立ち位置の違い”に変化があったわけではありません。
当然、日米金利格差拡大観測を背景にした“ドル買い・円売り”が持ち込まれやすい環境も、大きな変化はないと見るのが自然です。

リスク選好姿勢に陰りが見えるだけに、目先は“レンジ内で揺れ動き”と見ますが、“基調は上方向”は変わっていないと考えます。
基本は“戻り売りではなく、押し目買い”、“50日移動平均線(本日は111.113円)”に近づくような場面でもあれば“積極的に買い拾っていきたい”ところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.235(5/11~6/14の61.8%戻し、日足・一目均衡表先行スパン上限、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:112.113(5/24高値)
上値3:111.957(5/25高値、大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:111.838(5/26高値、6/20高値、日足・一目均衡表先行スパン下限、100日移動平均線)
上値1:111.705(20週移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:111.465
下値1:111.308(6/20安値、ピボット1stサポート)
下値2:111.000(大台、日足・一目均衡表基準線、ピボット2ndサポート)
下値3:110.898(200週移動平均線)
下値4:110.736(200日移動平均線、6/19安値、ピボットローブレイクアウト)
下値5:110.646(6/16安値、6/14~6/20の38.2%押し、20日移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:47 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想