“神経質かつ不安定な動き”続くも、目線は“上方向”…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/05/22 10:38

◆決め手欠き、“日足・先行スパンの雲”内で揺れ動き

※ご注意:予想期間は5月23日と表示されていますが、本日(5月22日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


前日の巻き戻しの調整+ユーロ主導によるドル売りが進行する場面も見られたものの、前日に発表された強い米経済指標+好調な企業業績によるNYダウ反発によるドル買いが下値を支えました。
このため“日足・先行スパンの雲(先週末は111.033-112.013円)”を上下共に抜けるには至っておらず、決め手に欠く動きとなりました。

◆引き続き“方向感が出づらい”が…?

週末にはまたしても「北朝鮮がミサイルを発射」しましたが、地政学的リスクに対するマーケットの関心が低下していることもあり、現時点でリスク回避姿勢には傾斜しておりません。
このため引き続き“日足・先行スパンの雲(本日は110.755-111.812円)内で揺れ動き”つつ、次なる材料を探る展開と見るのが自然です。

“トランプ大統領のロシア関連疑惑”は一段と不透明になりつつありますが、“弾劾へのハードル”はそう低くはありません。
一方で、一時に比べて“米利上げ期待”は回復してきているものの、まだ囃すには至っていないのが実状です。
主だった米経済指標が予定されておらず、“方向感が出づらい”との見方を後押ししやすくしているからです。

◆ただしドルにはサポート要因あり!

ただしOPEC総会(24日~)に向けて“原油がしっかり”となりやすい点は、ドルのサポート要因として機能しやすいと考えます。
“神経質かつ不安定な動き” は続き、前記した“日足・先行スパンの雲内で揺れ動き”が基本的と考えますが、“戻り売りではなく、押し目買い”に戻したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.000(大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:111.811(5/11~5/18の38.2%戻し、日足・一目均衡表先行スパン上限)
上値3:111.719(5/18-19高値、20月移動平均線)
上値2:111.606(ピボット1stレジスタンス)
上値1:111.409(50日移動平均線)
前営業日終値:111.223
下値1:111.000(大台、5/19安値、5/18~5/19の50%押し、ピボット1stサポート)
下値2:110.755(日足・一目均衡表先行スパン下限、5/18~5/19の61.8%押し)
下値3:110.641(200週移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値4:110.579(5/18~5/19の76.4%押し)
下値5:110.232(5/18安値、ピボットローブレイクアウト)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:51 ドル円 抵抗・支持ライン追加
13:46 誤字修正
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想