ドル円、米税制改革案にサプライズ無しで、公表後失速。

著者:遠藤寿保
投稿:2017/04/27 09:49

マーケットコンディション

昨日のドル円は、111.08円で始まると、東京時間は、仏大統領選挙・北朝鮮問題を消化し、日経平均株価の堅調推移などを受け、111円台前半で堅調推移となった。ロンドン時間、リスク選好でクロス円全般が上昇する中、ドル円は111.50円まで上昇。NY時間、ムニューシン米財務長官が、米国法人税を15%に引き下げる計画で、米史上最大規模の減税になると明言すると、ドル円は111.78円まで上昇。その後、税制改革の骨子として、法人税15%、課税区分10%、25%、35%の3段階に簡素化及び遺産税・富裕層への優遇税制の廃止と子育ての家庭に税控除、海外での利益を本国回帰した場合の優遇税制などが盛り組まれた。
その後は、材料出尽くし感からか、NYダウ平均が下落するとドル円は110.87円まで下落し、111.00円でクローズをむかえた。

ドル円、米税制改革案にサプライズ無しで、公表後失速。

米税制改革案は、予想の範囲内と判断され、更なる買い意欲を促す要因とはならなかったようだ。やはり現状は売り手の買戻しが主体で、押し上げる買いの比率は低そうである。テクニカル的には、3/10の高値115.51円から4/17の安値108.13円の下げ幅に対し50%111.82円レベルまでの反発で、一旦失速という形になっており、110円を割り込まない限りは上値模索中とみる。しかし、北朝鮮情勢は完全に解決したわけではなく、リスク回避流れを意識しておく必要がある。

☆戦略

◎中立
ポジション無し
【108.90円売り=SL111.60約定】

注)本日の予想は4月27日9:50に寄稿したものです。売買戦略は、あくまで参考であり、取引の推奨や利益を保証するものではありません。また、上記レートは弊社外貨exの提示したレートを参考にしたもので、実際の取引可能なレートと異なる場合があります。
遠藤寿保
YJFX! FXエバンジェリスト
配信元: 達人の予想