本日は“3/24高値 VS 111円ライン”の攻防…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/03/29 11:11

◆“正の側面”がクローズアップ - ドル円反発

※ご注意:予想期間は3月30日と表示されていますが、本日(3月29日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“110.80-90円のドル売りオーダー”“110.10-00円のドル買いオーダー”に挟まれて揺れ動いていたドル円でしたが、ライアン下院議長発言をキッカケに“上方向”へと抜けました。

 「共和党は税制改革実施をコミット」

オバマケア代替法案撤回を巡る“負の側面”が騒がれる中、昨日は“正の側面”がクローズアップされた格好といえます。
米10年債利回りは“2.35%⇒2.42%”への上昇、NYダウも150ドル高の反発を見せる中、ドル円は111円台を回復していきました。
「年内あと2回の利上げが適切」というフィッシャーFRB副議長発言や、米消費者信頼感指数(2000年12月以来の高水準:125.6)/ケースシラー住宅価格指数(2014年7月以来の高い伸び:+5.7%)も、ドル買い戻しを誘ったと見られます。

◆“ひとまず底入れ”した格好も、“上値の重さ”相変わらず…?

こうして“トランプ政権の政策執行力への信認は幾分回復”し、“米景気の好調具合も再確認”されたことになります。
“ひとまず底入れ”した格好であり、“もう一段の買い戻し”も期待できる局面といえます。

ただし現状では“上値の重さ”を引きずっており、“戻りの鈍さ”が否めません。
そして2.42%台から“米10年債利回りがさらに戻りを試す”ともなれば“3/24高値(111.481円)突破⇒買い戻しに弾み”への期待も膨らみますが、本日は“スポット取引の年度末/月末応当日”に当たります。
それ絡みのフロー中心となりやすく、明確な方向感が出づらいと考えるのが自然です。

「リスク回避姿勢は後退しやすい」と見られますので“大きく崩れる”は想定しづらいところですが、まずは“このまま111円台を維持できるか?”を確認する必要がありそうです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.000(大台)
上値4:111.792(3/22高値、日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:111.567(3/23高値)
上値2:111.481(3/24高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:111.314(週足・一目均衡表先行スパン上限)
前営業日終値:111.157
下値1:111.000(大台)
下値2:110.768(3/27~3/28の38.2%押し)
下値3:110.641(3/27~3/28の50%押し)
下値4:110.515(3/27~3/28の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値5:110.104(3/27-28安値、200週移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:23 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想