3月利上げ観測受けてドル上昇・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2017/03/01 16:29

ブレイナード発言に注目・・・・・

昨日の海外市場ではNY時間昼過ぎまでは、トランプ大統領演説を警戒してのドル売りの流れが継続し、米GDP改定値が予想を下回った事もあって、ドル円は再び111円台後半までじりじりと値を崩す展開となりました。

しかし、NY時間終盤に、ウィリアムズ・米SF連銀総裁が「3月利上げを真剣に協議する」と述べ、続いて、ダドリー・米NY連銀総裁が「利上げの主張は大幅により説得力あるものに」と述べると、3月FOMCでの利上げ観測が一気に強まり、米国債利回りが急伸し、ドル円も112.90円付近まで急反発しました。

東京時間に入ると日経平均株価が大幅続伸となり、ドル円も113円台を回復。注目のトランプ大統領の演説はほぼ予想された通り、抽象的な表現に満ちた内容で、一時的にドル円が112円台に押し戻されましたが、演説終了後は、再びドルが買われ、現在は113.50円台まで値を戻しています。

今夜の海外時間には、3月FOMCでの討議資料となる地区連銀経済報告の公表と、カプラン・ダラス連銀総裁とブレイナード・FRB理事の発言が注目されます。FRBの景気認識やインフレ認識が前進し、ハト派のブレイナード理事から利上げに意欲的な発言が飛び出せば、ドル円は114円台回復の可能性も出て来ます。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想