議会演説で波乱も想定されているが、往来相場の範囲なら冷静に対応したい

著者:市原義明
投稿:2017/02/28 18:46

◆18800円から19500円の往来相場に変化が出るまで様子見か?

1日(水)の日経平均は、トランプ大統領の議会演説次第で波乱になる可能性がありますが、様子見姿勢が続く想定です。

28日(火)の日経平均は、1ドル=112円台を回復した安心感で買い先行になりましたが、大引けにかけて失速する格好になりました。

なんとかプラスを保って5日ぶりの反発でしたが、+11円では自律反発ともいえない結果でした。明日のトランプ大統領の議会演説を控えて、様子見姿勢が強くなっているようです。

トランプ大統領が誕生した米国の大統領選挙、イギリスがEUを離脱した国民投票ともに欧米市場よりも先に東京市場が結果を織り込んで波乱になったため、過去のイメージが残っているのかもしれません。

明日は午前11時からトランプ大統領の議会演説が始まる予定ですので、結果次第でどちらに動くかまったく予想ができない状況です。

もっとも、演説の内容を吟味して動く投資家よりも、市場の動きに追随する投資家の方が多いと考えられるため、昼から後場にかけての動きが必要以上に大きくなる可能性がありそうです。

チャートから判断すると、5日線が下向きに変化して、今日の高値が5日線に押さえられているので、短期的には戻り売り形状と考えられます。

ただし、19000円の心理的な節目や右肩上がりの75日線が18890円まで切りあがっているので下値抵抗も強そうです。

したがって、上がると戻り売り、下がると買い戻しになりやすく、神経質な動きになっても水準は横ばい程度に収まるのではないかと考えています。

また、明日のトランプ大統領の演説内容よりも、結果を受けた米国市場の動きを待ちたいと考える投資家は多いと思います。

米国市場がトランプ大統領の議会演説を織り込むのは明日の夜ですから、今週いっぱいは様子見が続きそうな印象です。

明日は目先的な動きに左右されそうですが、日経平均の18800円から19500円程度の往来の範囲に変化がなければ、相場を追いかけないほうがよいのかもしれません。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想