米GDPが良好だと115円ミドル超えも、日足「テクニカル」も陽線転換の可能性 トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2017/01/27 11:42

■しかし、中期的には楽観過ぎるのも危険?

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■NYダウ2万ドル達成を引き継ぐ展開で、投資家心理が好転しリスク選好から、ドル買いが先行しています。
また、米経済指標も予想を上回ったことや節目である114円を突破したことから上値を追う展開となりました。


■本日は、ドル買いが再開したこともあり、今夜発表される10-12月期GDPが注目されます。予想値としては+2.2%と予想しているようですが、直近の経済指標を考慮すれば、上回る可能性も否めません。
もし速報値が予想を上回るようであれば、インフレ率が上昇することから115円を突破する可能性も出てきそうです。


〜株高の割には、ドル買いが伸びてこない要因は〜

メキシコ大統領がトランプ大統領との首脳会談を中止するという異例の事態が勃発し、今後の貿易摩擦は避けられそうもありません。更に、メキシコとの国境に壁を作る費用も関税でカバーするという保護主義政策が目立ちます。

大統領選中に話していた非現実的な政策を着実に行っているところをみれば今後、対米貿易黒字の多い「中国」や「日本」にもその波はいずれ来る可能性が高く、現状ではその不安も残っている様に思えます・・・。


■中期的にみれば・・、

保護主義を強めれば今まで以上のコスト高に見舞われ、結果として販売価格の高騰につながります。
だからと言って賃金はそれほど上昇しているわけでもありません。トランプ大統領はしきりに、「雇用を創出する」と連呼していますが、雇用を生むことと賃金上昇はイコールではありません。それがゆえにいずれ米国民も結果としてエンゲル係数が上昇し、景気回復の実感を得れない状況が生まれそうです。



■最後にドル円です。

テクニカル的には持ち合いの上値115円を引け値ベースで抜けれるかどうかがドル買い再開のポイントになりそうです。

多少のノイズもあるのでブレイク狙いで考えるなら「115.50円」あたりに逆指値の買いを入れたいです。

下値のブレイクは、「114.00円」に逆指値の売りを入れて対応したいと思います。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想