膠着感が強まる中での売買戦略とは? 「ダブルトップを崩す動き」には注意も必要 トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2017/01/25 11:30

■週足は引き続き「戻り売り」継続トレンド

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■昨日は、前日の円高けん制や保護主義政策の流れを引き継ぎドルが重い展開でした。しかし、112円半ばから押し目買いと見られる買いが散見され、NYタイムが始まると株式市場が上昇を受け、リスク選好が後退しています。

現状でも「トランプ節」が炸裂していますが、TPP離脱は当初の予定通り行われ、ついでNAFTAに関しても再交渉に入るようです。
特にメキシコサイドとしては、不利な条件を付きつけてくる可能性が高く、むしろ逆にメキシコが離脱する可能性もあるのではないかとみています。

米国第一主義は、米国にとってより有利で利益のある交渉を続け、今までの不均衡を全て是正するものという、世界各国にとって対米貿易は今後期待できなくなりそうです。



■ドル円相場ですが、就任式が終わりこれといった大きなイベントがなく、相場も膠着をみせつつあります。
レンジとしては「115.00円~112.00円」ですが、上限、下限を突破すると、その方向へ動きやすくなる展開を想定しています。

今週末から中国も旧正月で参加者不在が続くのでこのあたりで取引が続くのではないかとみています。

■また、現状では118円60銭レベルのダブルトップ後、昨日は112円ミドルで跳ね返したことで、今後は「ダブルトップを崩す動き」には注意が必要です。



■トランプノミクスを期待するには、やはり一般教書演説や予算教書でより具体的な政策が出てこないことには、リスク選好に走りづらいというイメージはあるようです。

一方、保護主義政策を盾にドル売りも仕掛けづらいところもあります。というのも米国の金利事態が既に高金利通貨になりだし、長期金利においても他国を上抜いているので、ある一定のところでは歯止めがかかりそうです。


■イベント待ちが相場に反映されそうなので、持ち合いもしくは若干右肩下がりをイメーしています。

上昇要因としては

・株市場の2万ドル大台
・般教書演説・予算教書でのトランプノミクス具体策

下落要因としては、

・護主義政策の拡大
・国をはじめとした為替操作国を認定


■最後に本日のドル円です。

一昨日のヒゲなしの大陰線、昨日のヒゲなし陽線ときているので、正直難しいです。
一応、先ほどのレンジを想定して基本はカウンタートレードを軸に、レンジブレイクも想定して逆指値もいれる戦略で臨みたいです。

レンジを想定(指値)
114.00円(売り)
114.30円(売り)

ブレイクを想定(逆指値)
115.20円(買い)
112.30円(売り)
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想