目先の追随買いには要注意で、押し待ちの展開(当面の目標と目先の売買は分けて考える) トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2016/12/15 11:24

上昇トレンド継続でも気おつけるポインとは?


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■昨日は、注目されていたFOMCが控えていたためNYタイムでは様子見の展開が続きました。
しかし、今朝方の発表で予想通りの政策金利0.25%の引き上げを決定したことをきっかけに、ドル買いが先行し約10ヶ月ぶりの117円台に突入しました。また、来年の政策金利見通しに関しても、9月時点の2回から3回に引き上げ、ペースが速まったこともドル買いを促進させています。


■これで今年の関門といわれたイベントは無事通過したことで、リスクオンに入りやすい環境が整ったという印象です。
今朝方の2017年における利上げ見通しを上方修正したことで、市場参加者も「年内120円到達」を意識し始めています・・・。


■このトランプラリーを「常識」というモノサシで測ることは予測不可能なレベルにいるだけに、「ここまで上昇したらさすがに調整」という安易な売りでは、簡単に踏まされるイメージが焼きつくほどの急騰振りです。

つまり、改めてトレンドに乗ることの大事さを痛感した相場です。


■来年、トランプ新大統領が就任してどのように政治・経済が動くのか・・大変興味があるところではあるものの、このドル高と利上げが断続的に来年も続くようであれば、インフレを抑制させる可能性もあるので、その点にも気をつけたいところです。

しかし、現在はドル高・株高のラリーになっています。そこに利上げまで重なっても、この異常現象がおきるようであれば、新興国の資金流失問題も再燃しかねないので、その点も気に留めておきたいところではあります。


■最後にドル円戦略です。

チャートを見れば、完全にフィボナッチの最後の戻りレベルもこなしたことで、当面は120円がターゲットといったイメージです。

しかし、昨日安値からは300P程上昇しているだけに、目先の短期売買では戻り売り、FXオプション取引では、コール売り目線でみています。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想