ドル買いオーダー“やや引き上げ”…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/12/07 10:52

◆“上値の重さ”囃される割に“堅調推移”

※ご注意:予想期間は12月8日と表示されていますが、本日(12月7日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

伸び悩んだものの、“上値の重さ”が囃された割には“堅調推移”を見せています。

NYダウは史上最高値をさらに更新したものの、原油は50ドル台で弱含み、米10年債利回りも2.40%付近で高止まりと膠着しており、リスク選好姿勢に振れることはありませんでした。
昨日記した“113.50-30円のドル買いオーダー”に支えられるものの、“114.20-50円のドル売りオーダー”をこなすことはできず、114円ラインを挟んだ膠着に終始しています。

◆ドル買いオーダー引き上げは“やや上方向”を模索…?

このため本日も昨日と同様の展開が想定されるところです。
連日のNYダウ最高値更新は“ドルの押し上げ要因”となり得るものですが、米10年国債利回りの高止まりは“ドル買い圧力を和らげる”と考えられます。

ただオーダー状況を見ると、“114.20-50円のドル売りオーダー”は変わっていませんが、ドル買いオーダーは“113.50-30円⇒113.70-50円”に引き上げられた印象があります。
このため“114円ラインを孕んだ揺れ動き”としても、昨日より“やや上方向を模索”、場合によっては“突っかける”展開も期待されるところです。
それでいて現在は“上値の重さを囃すには持って来い”の動きであり、最も警戒すべき“にわか上値期待”は阻害されています。

明日にイベント(ECB理事会)を控えるスケジュール感から“動きづらい”が基本となりますが、引き続き“ドル買い基調は継続”“買い拾いも継続”と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:114.705(100週移動平均線)
上値4:114.568(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:114.401(週足・一目均衡表先行スパン上限)
上値2:114.286(ピボット1stレジスタンス)
上値1:114.179(12/6高値)
前営業日終値:114.005
下値1:113.671(12/5~12/6の38.2%押し、ピボット1stサポート)
下値2:113.509(12/6安値、12/5~12/6の50%押し)
下値3:113.357(12/5~12/6の61.8%押し)
下値4:113.150(12/5戻り安値、ピボット2ndサポート)
下値5:113.088(日足・一目均衡表転換線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:07 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想