米雇用統計の注目ポイントは? ダイバージェンスも出現中

著者:平野朋之
投稿:2016/12/02 11:34

■サプライズ的に悪い結果が出た場合のみ急落か?

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■昨日は、OPECの強調減産の流れを引き継ぎ、さらに米経済指標が好調だったことからドル買いが優勢でしたが、雇用統計を前にポジション調整と見られる売りに押され、上昇幅を削り、114円台前半で終了しています。


■さて、今夜は月一のイベント雇用統計です。

すでに民間雇用統計では予想を上回る結果が出ているだけに、今夜の結果にも期待がかかっています。
しかし、米雇用情勢は完全雇用に近くこれ以上の伸びには少々疑問が残ります。

ということからすれば、平均賃金に注目しています。
前月は7年ぶりの+2.8%となっているだけに、この数値をキープもしくは、上回ることができれば足元のインフレがでていることから、来年以降の利上げペースが加速する可能性もあるのではないかとみています。


■今夜の雇用統計の着眼点は、「平均賃金の上昇度」と基本的にはみています。
後付け加えるのであれば、非農業部門雇用者数が結果的に良い場合は、先日の高値を更新、万が一、サプライズ的に悪い結果が出た場合のみ、急落する可能性があるとみています。


■また、ドル円の4時間足のチャートをみれば、115円の大台を前に「ミニダブルトップ」形成しています。
さらに、過熱感を示す「RSI」では、ダイバージェンスが出現しています。これまで短期間にこれだけの上昇相場を形成してきただけに、調整はいつ入ってもおかしくはないという
見方をしておくことも大切です。

すでに上昇要因が整いすぎているがゆえに、疑うのも相場に対する考え方のひとつで、これは相場格言にもあります。


■最後は、ドル円のポイントです。

先ほどの4時間足ベースで押し目待ちスタンスを想定しています。

目先はボリンジャーバンドを使って拾います。

・センターバンド…113.30円

・-1σ…112.40円
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想