目先・・・、昨日の安値(111.35円)がサポートになるか? トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2016/11/29 11:36

■5日線を終値で下回ったことは重要

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■昨日は、これまでの上昇に対する警戒感とみられる動きが終日続きました。
また、週末に激戦州での再集計を求める動きや、明日に控えるOPEC総会を前に、ポジション調整の動きも散見されています。


■本日は、上昇局面での押しの初期段階で今後、上昇トレンドをサポートできる買いが入るかどうかに注目しています。
ただ、明日のOPEC総会を前に積極的にポジションを取るのが難しいという側面もありそうです。

昨日のOPEC加盟国による専門会合では、具体的な合意がなく終了したとの報道でした。やはり、イランとイラクが減産に抵抗を示す見方もあり、強調減産は難航する可能性も否めないので、金融市場全体的にはマイナス要因として作用し、大きな調整局面のきっかけになるのではないかと見ています。


■今年の初めは、「原油売り→株売り」の負の連鎖で、リスク回避の円買いが優勢な10ヶ月であったといえます。
それは、IMMの日本円のポジションをみれば一目瞭然です。

円の買い越し(買い-売り)が、ピーク時で8万枚、平均で見れば5万枚以上は常に買われている状況でした。しかし、大統領選以後は、その積み上がった円の買いポジションも解消する動きが鮮明にでています。
(※11月22日現在では、10,900枚の買い越しまで縮小)


■このIMM日本円の動きからも、これまで短期間にこれまで上昇した理由がよくわかります。
その意味でも、このレベルで円売りポジションがどの程度増加するのかに注目したいのと同時に、今年のポイントとして挙げられてきた「原油価格」が、OPEC会合でどのように変化するのか?
いずれにしても不調に終われば、大幅に下落し株式市場も軟調な動きを示す可能性がありますが、要はどのくらい織り込んでいるかということです。

ここまでの急ピッチなドル買いが本格的な調整となれば、未だ下値を探ることは十分にありますが、今週はイベントが多いため一喜一憂する場面が多そうです。


■最後に、ドル円のポイントです。

昨日の安値(111.35円)がサポートラインとしてみていいと思います。

もし、割り込むようであれば、16日高値(109.75円)を目標にポジション調整が入る可能性があるとみています。

上記のポイントをサポートラインとして、「押し目待ち」また、そのラインまで利幅を狭めて回転を利かせたカウンターも有効と想定しています。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想