わずか4営業日で700pips以上に対する「調整局面」には要注&17日の議会証言も利食い売りを誘発する可能性も  トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2016/11/15 11:09

■ドルインデックスは100ポイントの大台達成


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■昨日は、先週に引き続き長期金利の上昇や追加利上げ観測、そして新トランプ政権に対する期待感から終日ドル買い有利な展開となりました。
また、来年度における積極的な財政政策でインフレが加速するのではないかとの思惑も材料として作用しています。


■本日は、新大統領誕生からわずか4営業日で700pips以上の急上昇に対する調整が入るのではないかとみています。
短期的には過熱感が出始めていることや、17日のイエレン議長による議会証言や安倍首相とトランプ新大統領会談も控えているので利食い売りが出やすい地合いとみています。


■また、ドル高が目立つ裏側では、新興国経済も悲鳴を上げ始めています。
特にメキシコペソが対ドルで最安値になり、リスクの火種が育ちつつあります。そしてドル建て価格の商品相場も割高感から売り優勢の展開となっており、資源国経済の先行き不透明感も否めなくなってきています。

ドル高をみる上で重要なのは、ドルインデックスです。

昨年11月以来の100ポイントの大台達成となり、達成感も出始めるのではないかとみています。


■ドル円だけで見ると、シカゴ日本円のポジションからもロングが解消されつつあり、それに対する戻り局面の一部と基本的はみています。

特に通貨安に対するけん制や自国の通貨高には敏感なトランプ大統領だけにいつ、爆弾発言が飛び出すか油断できないとみています。

特に製造業に肩を寄せているトランプ大統領だけに、このドル高は容認できないということも考慮に入れる必要があります。


■最後に、ドル円の押目ポイントです。

4時間足ベースのボリンジャーバンド

・+1σ…107.70円

・センター…106.85円

急上昇したドル円だけに、ある程度ワイドに押目をみる必要があると考えています。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想