米系大手証券、世界経済のリフレと日本経済・日銀

　ＪＰモルガン証券は２４日付の「ウィークリー・データ・ウォッチ」リポートで、世界経済のリフレと日本経済・日銀について以下のような見解を掲載している。

　今年１、２月を底に原油・コモディティ価格が持ち直していることで、世界経済はリフレとなり名目ＧＤＰが上向いてきた。この結果、企業収益が改善して設備投資が伸びる好循環が生まれる可能性が高まってきた。構造的な景気下押し要因が解消された訳ではないほか、実質購買力が低下する家計が支出を抑制するリスクはあるものの、今後数カ月は名目ＧＤＰの改善という好材料が徐々に浸透し、市場のリスク選好は高まっていくと考えられる。

　こうした変化は、日本経済や市場にも好影響を与える。夏場の消費は予想以上に弱かったが日本経済の基調が悪化しているとは考えられず、日銀による １１月１日の追加緩和はまずあり得ない。しかし、経済・市場・政策に対する中長期的な「もやもや感」が消えることもないだろう。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）