日足&週足共に「上方転換」確定も賞味期限には注意継続 トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2016/10/25 11:11

■スクオフの芽は日増しに成長しておくという認識を持って臨むことも大切

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■昨日は、アジアタイムではさほど大きな動きをみせなかったものの、株高や製造業PMIを手掛かりにドル買い優勢の展開となりました。


■本日は、株価や原油価格の横目にしながらの展開と予想しています。また、テクニカル的には、200日移動平均線(25日現在:104.70円)が重要なポイントとなるので注目しておきたいところです。


■さて、米国の年内追加利上げも労働市場を始め、各経済指標の好転を背景に高まりつつあります。
確立としては70%という数値も出ているだけにいよいよ本格的になってきています。昨年利上げした時の数値よりも高い水準なので現実的であるとみています。

しかし、仮に年内の利上げが行われた場合でも、「次の利上げはいつ‥?」と聞かれれば、「わからない、みえない」といった答えが普通ではないでしょうか。

つまり、継続的な利上げに入っておらず、むしろこれだけの拡大景気の中でも利上げに踏み込めない何かがあるのか、それとも「陽の極」とみてこれ以上の良くなることが無いだけに市場を含め慎重になっているのかと様々想像してしまいます。


■少しでも悪くなれば「利上げ打ち止め」や「利上げペース鈍化」といった政策変更をすぐに行う可能性があるがゆえに、いつでも「リスクオフ」は表裏一体にいるのではないかと考えます。

更に、株価という視点で見れば、現在の18,000ドルは最大値であり、一旦下がり始めれば逆資産効果につながり、個人消費が冷え込み結果的には米景気減速につながる恐れもあるので、今後はNY株価の動向にも注目をしたいです。


■大統領選を控え「トランプリスク」が薄れる中で、各市場が過度なリスクオフの動きを見せていませんが、「国民投票」というモンスターボックスの中には何が隠されているのかわからないし、結果が出るまでは油断できないのも事実です。

現在のドル高の背景でも、リスクオフの芽は日増しに成長しておくという認識を持って臨むことも大切です。
つまり、いつでも円買いの準備は必要なのではないかとみています。

最後に、本日のドル円ポイントです。


抵抗ポイント

・200日移動平均線…104.70円
・105円の節目
・週間足ベースの水平線…105.53円
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想