海外勢は100円の大台割れを再び見込んでいる? 戻り売り優勢が続く

著者:平野朋之
投稿:2016/09/26 19:37

■緩和手段や為替安定による発言が市場では売り材料に

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■本日のアジアタイムでは、臨時国会による期待感と反対の動きで週末の米株安や長期金利低下を受けて、上値が重い展開となりました。
そしてロンドンタイムに入っても株式市場が軟調な動きからリスク回避の動きが鮮明になっています。

また、黒田日銀総裁による緩和手段や為替安定による発言が市場では売り材料ともされているようです。
やはり、市場としての期待が異次元緩和をイメージしているだけに、総裁が緩和に関するコメントを発言するほど、売り圧力が強まるイメージに感じます。

そうなると、日本サイドにおいては日銀から政府へバトンタッチにも見えます。むしろ財政や政策に対して期待されるところですが、本日の所信表明を見る限り「未来」をキーワードにイメージづくりしているようです。しかし、国家と国民が目指す目標がかい離しているようにも感じます。


■個人的には、日銀の総括的検証と同様に、アベノミクスの「総点検と検証」が必要な時期に差し掛かっているようにも感じます。
東京五輪をナンバーワンと吠えているだけでなく、東京五輪を基点に地方経済の活性化と日本伝統文化を世界に轟かせる時期だと自負しています。


■さて、本題のドル円戦略ですが、本日18時現在100円ミドルまで値を切り下げています。チャートを見る限り、先週木曜日の上髭大陰線が大きかっただけに、買う理由すらみつけるのが厳しいくらいです。今朝方の戻りを待つ戦略でポイント価格にも届かない状況です。

いかに相場が大台割れを期待しているのかが伺えます。

この程度で済んでいるのは、明日の米大統領候補によるテレビ討論会があるからだと思っています。健康問題で劣勢さが目立つクリントン陣営と思考回路が全く読めないトランプ陣営の戦いで全く読めないだけに、この動向次第ではドル円も大幅に変化しそうです。

そして、翌週金曜日は雇用統計となるだけに、再びイベント続きになります。トレードをするにも時間帯を区切って、リスク管理をする必要がありそうですので、もう一度見直しておきたいです。

■最後に、トレード戦略になります。
基本はやはり「売り」をイメージしています。
戻り売り、ブレイクダウンでの売りの双方で構えておきます。

★戻り売り(指値売り)
4時間足ベース
・ボリンジャーバンドセンター…100.77円
・ボリンジャーバンド+1σ…101.13円

★ブレイクダウン(逆指値売り)
第一ポイント
・9月22日安値…100.10円

第二ポイント
・6月24日と8月16日それぞれの安値を結んだサポートライン…99.90円

6月24日安値(98.97円)を割り込むことは無いとみているので、利食いは早めにしてオーバーナイトはしないことを想定しています。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想