「厄介なイベント」は終了!来週は上昇相場入り?

著者:本村健
投稿:2016/09/25 15:37

カジノで終わるな、次を見ろ。10月初旬が物色の鍵

9月第3週は祭日もあり、実質的な立会い日数は3日間。

21日の日銀の金融政策決定会合前にはドル円相場がフライング的に円高へ傾いたが、いざ発表されると102円台後半まで円安が進行。乱高下し値動きの荒い展開となった。

しばらく低調だった銀行株が値上がりランキング上位に浮上。日経平均株価は315円高の急反発を見せ、市場はひとまず会合結果を好感して取引を終えた。

3月期企業の中間配当が付く9月に、利回りの高い銀行株を支援する日銀の決定。出来過ぎたシナリオのようにも感じるが、そこは素直に評価しておこう。

21日の夜、2つ目の重要イベントであるFOMCで、利上げが見送られNYダウも163ドル高とこちらも波乱なく通過。

100円台前半まで一時は円高が進んだが、浅川財務官の円高けん制発言や原油高、欧州株高を背景にひとまず日本株は戻り基調を強めている。

来週は、特に目立った経済指標の発表は予定されておらず、材料株物色が中心となるだろう。

銀行株が上昇に転じてくればTOPIXの上昇に繋がり、市場には買い安心感が広がる。9月に付けた高値(1357.41)を早々に抜けてくれば、追随して日経平均も高値(17156.36円)更新を試してきそうだ。


◆「強気な材料株投資」10月初旬が物色の鍵

また、2大イベントを通過して中小型株物色が活発化してきた。

週末にはカジノ関連の上昇が目立った。東証1部の値上がり上位には(6428)オーイズミ(6418)日本金銭機械といった馴染みの面々。

来週からはいよいよ秋の臨時国会。今年は例年よりも開幕が遅れていたが、これでようやく個別のテーマ株物色が加速して来るだろう。

イベント通過は中小型株にとっては、非常に強い追い風。
マザーズ指数の高値引けを見ればよくわかる。

米雇用統計には気を付ける必要はあるが、しばらくは材料株物色で勝負したいところだ。

強気な材料株投資、これが10月初旬の鍵となるだろう。


★個人的に気になる銘柄

(6013)タクマ

今週は、タクマに注目したい。

同社は、「環境」と「エネルギー」を主要テーマにゴミ処理・水処理・ボイラ・産業廃棄物処理プラント事業を展開している会社。

LNGプラントの(6366)千代田化工建設に、化学プラントの(6331)三菱化工機が上昇してくれば、次は廃棄物処理プラントのタクマに順番が回ってきてもおかしくないだろう。

本村
本村健
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想