■月末要因で利食い売りに押されやすい展開も、押し目買い

著者:平野朋之
投稿:2016/05/31 11:37

■6月利上げ材料を重視し過ぎると危険?


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■昨日のアジアタイムでは、111円台に突入し、堅調だったドル円も
ロンドン・NYタイムに突入すると、急ピッチでの上昇に対する利食い
売りに押され、111円ミドルから軟化し、再び111円を割れて推移
しています。



■市場は米利上げを先読みして動いている為、次の材料としては、
利上げ時期と次の利上げ時期の目途がついているのかが焦点だと
思っています。

それでも尚、年2回も厳しいとの声も聞こえます・・。

利上げペースの舵取りはかなり慎重に進めなければ、安定している
現在の世界情勢および金融市場の混乱を招く恐れすらあるからです。

少なくても利上げでドル独歩高になり、新興国や産油国マネー流出問題が
再燃する恐れもあります。

その点でいえば、現在のFRBの金融政策は利上げニュアンスを上手く
コントロールし、金融市場が安定路線に入りつつあるので、イエレン
マネーマーケットは成功しているのではないかとみています。



■本日は、月末要因で利食い売りに押されやすいと思いますが、
押目買い優勢で、一旦111円を割り込んだとしても、再度111円を
キープする可能性があります。

今晩のポイントとしては、米国個人所得・支出及び消費者信頼感指数と
いった消費関連指数があるので多少反応してくると思われますが、
やはり最大のポイントは、今週末の雇用統計が予定されているため、
そして、時間的にまだ余裕があるので、昨日の高値越えではしっかりと
利食いを想定しています。



■テクニカル的には、日足ベースで移動平均75日線を引値ベースで
上回ったことで短期的は強気の展開を予想しています。

目先の上値ポイントとしては、4月28日高値の111.88円をクリア
できるか、もし、突破できるようであれば、中長期ポイントである
移動平均200日線(5月31日現在:114.14円)にトライする可能性も
視野に入れておきたいところです。


平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想