“米利上げ観測⇒原油安懸念”の連想が続くほど、上値余地は広がる…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/05/25 10:27

◆原油反発⇒株高連鎖でドル円反発

※ご注意:予想期間は5月26日と表示されていますが、本日(5月25日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


押していた原油が反発し、これにつれて株高が連鎖しました。
年率換算61.9万件へ急増した米新築住宅販売件数も後押しとなり、ドル円をすぐさま110円台へと押し戻されました。

◆「米早期利上げ観測はポジティブ」をマーケットが織り込み出した可能性…

米利上げ観測は“ある程度”織り込んだと見られるものの、それでも“マーケット-FOMC間には“まだ乖離(温度差)”が見られています。
このため積み上がるドル売りポジションの調整は進み切っておらず、もう一段の巻き戻しが発生する可能性は残ります。

一方で、原油・株式にとって“米早期利上げ観測はネガティブ”となり得るだけの要素を孕んでいますが、そうした環境下でも昨日は反発しており、「基本的に米早期利上げ観測はポジティブ」とマーケットが受け止め始めた印象もあります。
なにより最も懸念する“にわか上値期待”を抑制している感があり、その分だけ上値余地は広がる可能性が増してきます。

◆一段高のキッカケは「20日高値(110.582円)突破」!?

引き続き「原油&株価動向を注視⇒リスク回避姿勢の有無を確認」が重要視されますが、「押したところは買い拾い」は継続したいところです。
そして「上値が押さえられやすい水準」ではありますが、大きく上伸するキッカケとなり得る要因を持つ「20日高値(110.582円)突破」の有無を、期待を持って見守りたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:111.000(大台)
上値4:110.720(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:110.582(5/20高値)
上値2:110.348(ピボット1stレジスタンス)
上値1:110.238(5/23高値)
前営業日終値:109.975
下値1:109.729(日足・一目均衡表先行スパン下限)
下値2:109.523(日足・一目均衡表転換線、5/23~5/24の61.8%押し)
下値3:109.375(ピボット1stサポート)
下値4:109.110(5/23-24安値)
下値5:109.000(大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

10:45 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想