目先は「二番底」を確認する局面も、本日は“動きづらい”…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/02/08 11:11

◆強弱入り混じった米雇用統計

※ご注意:予想期間は2月9日と表示されていますが、本日(2月8日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“落ちるナイフ”状態は続きましたが、その動きにようやく陰りが見えてきたか…?

米雇用統計は強弱入り混じった内容となり、マーケットは上を下へと揺れ動きました。
まず事前予想を下回った非農業部門雇用者数(+15.1万人)で116.25円水準へ突っ込んだものの、好内容の失業率(4.9%)/平均賃金(+0.5%)を見てすぐさま117.40円水準へと反発しました。
もっとも米利上げ観測の残存からNYダウが200ドル超の下落を見せており、NYタイム中盤以降は上げ渋りました。

◆“ドル売り圧力”は勢いを弱めつつある…!?

“米利上げ観測後退”が払拭されたわけではありませんので、上値の重さは相変わらずです。
しかし“もう一段の米利上げ観測後退”につながる内容ではなかっただけに、少なくとも一部で浮上していた“米年内利上げはゼロ”は後退しつつあります。
このためドル売り圧力は勢いを弱めつつあり、目先は「二番底」を確認する展開が注目されるところです。

◆ただし本日に関しては“動きづらい”…!?

ただ今週は春節(旧正月)で中国市場が休場であり、また週央(10-11日)にはイエレンFRB議長の議会証言も控えています。
このため本日は“動きづらい”と考えるのが自然であり、過度な“積極的な買い戻し”期待は眉に唾をつけたいところです。

“売られ過ぎ感”が否めませんので“ジリジリとした買い戻し”を念頭に置きながら、本日に関しては“117円前半~半ばでの揺れ動き”を基本と考えるべきか…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:118.008(ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値4:117.535(1/29~2/5の23.6%戻し)
上値3:117.411(2/5高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:117.276(2/5高値後の76.4%戻し)
上値1:117.192(2/5高値後の61.8%戻し)
前営業日終値:116.891
下値1:116.697(2/5安値後の61.8%押し)
下値2:116.528(2/5安値後の76.4%押し)
下値3:116.255(2/5安値、ピボット1stサポート)
下値4:115.978(1/20安値、大台)
下値5:115.848(15/1/16安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:43 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想