ユリウスさんのブログ
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スイスイ論語 -夕刊読売新聞より-
インターネットが発達したおかげで、最近の新聞はニュースが遅く感じられるようになって、世界のニュースはネットに頼ることが多くなっている。そういうわけで、新聞は文化欄、文芸欄の気に入った記事を丹念に読む機会が増えてきた。
先週土曜日の読売新聞夕刊に「スイスイ論語」というこども向け(本当は親向け?)記事が目につきました。
「スイスイ論語」 5/7夕刊読売新聞より(クリックで拡大、読めます)
性、 相近し。 習い、相遠し。(陽貨17)
とあって、こどもにも分かるように、訳はちょっとやさしめに書いてあった。翔年の読者は年配者が多いはず(笑)なので、最も信頼している諸橋鐵次先生の訳をコピーしました。
(諸橋訳)
人間の天性(これは恐らく気質をも含めて言ったものであろう)は、甲の人と乙の人との間に大差のあるものではなく、大体似たり寄ったりである。ただその後の習慣によって甲の人と乙の人との間に大きな距離の差が創られて行くのである。
これは性善説に近い思想だと思う。もっと教育の大切さをキッパリと言い切った次の言葉はどうでしょう? 翔年はこの言葉がとても好きです。
教えありて 類なし。(衛霊公15)
(諸橋訳)
人はいかなる種類の人でも、教育の善悪によって支配されないものはない。
(諸橋解説)
類は種類であり、例えば人の貴賤、老少、或いは気質・習俗の相違などはすべて類である。貴い人も賤しい人も、老人でも年少者でも、すべて教育の善悪によって支配せられ、これはこの種類の人であるから絶対に移らぬという差別はないとの意で、教育の力の偉大さを述べたものである。
論語の類書
すいすい論語の記事を書いたのはこども論語塾講師の安岡定子という人らしい。安岡正篤先生と関係があるだろうと推察してググったら、果たして先生のお孫さんにあたる方らしい。公式HPはここ です。
子供たちに論語を教える塾をあちこちで開催したり、講演会を各地で開催したり、論語の普及活動に励んでおられる素晴らしい方とお見受けしました。
読売新聞の「スイスイ論語」の次回は6月4日に掲載予定です。どんな語句が掲載されるか楽しみです。それについてまた書きたいと思っています。
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