冬山さんのブログ

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トランス脂肪酸対策関連について(太陽化学・創健社ほか)

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もくじ
■はじめに
■トランス脂肪酸の問題
■国内の状況
■トランス脂肪酸対策品を扱う企業
 ・太陽化学(2902)
 ・創健社(7413)
==========

■はじめに
6月17日アメリカFDA(米食品医薬品局)がトランス脂肪酸を2018年6月までに禁止すると発表。
17日夜には日本の多くのマスコミが特集を組むなどして大きく報じた。

アメリカでは10年以上前から危険視されてきた物質であり、今回の禁止措置の前から移行に向けての動きが出ていた。
マーガリン、ショートニング、食用油に多量に含まれ、それらを使用するパン・洋菓子、そしてファーストフード・揚げ物を筆頭に、あらゆる食品がトランス脂肪酸で溢れている。
今後、世界的にトランス脂肪酸対策が注目されてくるだろう。
当然、健康に関わることなので、消費者もかなり厳しい目で食品を見るようになる。
(民放が、お得意のスポンサーである製パン業界が嫌うような報道をどこまで積極的にできるか疑問だが)



■トランス脂肪酸の問題
特に、虚血性心疾患(冠動脈の閉塞・狭心症・心筋梗塞)の発症と認知機能の低下が認められるという。ほかにも様々な疑いがある。

この対策としては、これらの代替品をさがすことになる。また上記症状の発症リスクを抑える物質が必要だ。
トランス脂肪酸の弊害を軽減するには、オメガ3脂肪酸(ω-3脂肪酸)が有効ともいわれ、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)が挙げられるという。

参考
①金城学院大学オープン・リサーチ・センター「I章 最新の脂質栄養を理解するための基礎 ― ω(オメガ)バランスとは?」

②同上「Ⅱ章 ニューヨークのレストランから排除されたトランス脂肪酸―トランス脂肪酸(水素添加植物油)の何が悪い?」

③農林水産省すぐにわかるトランス脂肪酸 更新日:2012年3月12日

④サントリー「注目の成分「オメガ脂肪酸」(アラキドン酸・DHA・EPA)のお話」

⑤消費者庁食品表示課「脂質と脂肪酸のはなし」平成22年9月



■国内の状況
遅れながら日本国内の食品関連企業にも動きが見えつつあるようだ。

参考⑥ 日経新聞電子版「食品・外食、トランス脂肪酸の使用削減急ぐ 製造過程で改良」2015/6/18 1:00

ただ、国内では安全ということになっているので目先規制の動きはないが、金城学院大学のリサーチ(前説参考②)によると、

「日本人のトランス脂肪酸摂取量は平均してエネルギーの 0.7%程度であり、“WHO の設定する上限(1 エネルギー%未満)に達していないから安全である”、というのが、現在の国の食品安全委員会の解釈です。(中略)しかし、トランス酸の含量は食品によって大きく変わりますので、若年層は十分にこのレベルを越えているでしょう。食品安全委員会の中に脂質栄養の専門家が入っていないことが、対応を遅らせている一因であると思います。国―大企業―御用学者の癒着関係が、この問題に絡んでいることはないことを願っています。」と強く問題視している。


株式投資と関係ないが、このレポートに掲載されている油脂の危険度分類は衝撃的だ。(サムネイル参照)

さて、昨日の日経記事では関連銘柄として「日本ケンタッキー・フライド・チキン」「山崎製パン」が挙げられているが、これはトランス脂肪酸対策が今後迫られる企業であり、移行コストがかかる。

参考⑦ 山崎製パン「菓子パン成分表」 (開示は評価できるものの、消極的な姿勢に見えるが)

山崎製パン(2212)と関係の深い、油脂関連企業では、ミヨシ油脂(4404)がある。

ここは山崎製パンと、日清オイリオ(2602)がそれぞれ10%を持っており、研究開発を活発に行っていると思われるが、長年の主力商品のマーガリンとショートニングである。
これら売上が減るか、それを防ぐために脱トランス脂肪酸のための開発費がかかるので、今回の件が、特別プラスになるとは考えにくい、おまけに時価総額も1000億を超えている大型株だ。



■トランス脂肪酸対策品を扱う企業
そこで、トランス脂肪酸を多く含む従来製品を主力商品としていない企業、特に代替品を扱っている企業に注目したい。


・太陽化学(2902)
名証単独上場の太陽化学(2902)である。この企業は安全性の高い健康などの機能性から、リラックス安眠効果まで様々な食品添加物を研究開発。
ほかにもしている。
もちろんトランス脂肪酸対策の製品もある。「TAISET」という製品で、これはトランス脂肪酸に頼らずに油脂の形を維持できるという。
しかも必ずしも油脂だけに限らず食品全般に応用でき、「TAISET」もさまざまなシリーズが有り、用途に応じて最適のものを提供できるとアピールしている。
この「TAISET」について先方に電話したところ、「TAISETは食品全般に活用できるもので、油脂はもちろん、食品全般に応用でき、実際に国内の食品関連企業からの引き合いもある」と返答を頂いた。
さらに太陽化学はTAISETのみならず、魚由来の加工品「サンアクティブDHA」やEPAも主力商品の一つである。
今年から始まった機能性食品表示の許可も大きな後押しになる。
PER11.49 PBR0.53 配当利回り2.27% のんびり持っていれば2倍も狙えるのではないかと期待している。 

参考⑧ トランス脂肪酸を減らすだけではダメ!? 健康とおいしさを両立するには

参考⑨ Vol.10 虚血性心疾患とn-3系脂肪酸(EPA・DHA) (虚血系心疾患はトランス脂肪酸の主要な弊害の一つ)

参考⑩ 食品用配合製剤の製品情報

参考⑪ ミネラル(Fe、他)DHA等ω脂肪酸

ちなみに、最低単元(今日終値時点88,000円)の保有で、健康食品が優待で配られる銘柄。
7月に名古屋で行われる名証IRエキスポに出展し、桐谷さんが優待の魅力を語るという。
参考⑫ 名証IRエキスポ2015



・創健社(7413)  ※これは活窓掲示板さんにおけるGOちゃんさんの紹介銘柄です。(http://katsumado.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=6790102
自然食品・健康食品の企画開発や販売を行う企業。 「べに花一番」のブランド名による食用油と、無添加調味料の企画・開発・販売を行っている。その他に健康関連雑貨の販売も行っている。
四季報では「エゴマ油」の記載もあり。商品一覧からは、エゴマ油、べに花油など健康的な油脂や、DHA EPAなどΩ3脂肪酸を多く含む食品をラインナップしており、全国に販売網を構築している。
時価総額は68億円と比較的軽いので、大きな動きも期待したい。

参考⑬「創健社のマーガリン類は、「トランス脂肪酸」がとっても少ない」
参考⑭「油脂類・乳製品 |創健社取扱商品一覧」



以下、関連銘柄順次追記予定
4件のコメントがあります
  • イメージ
    冬山さん
    2015/6/19 12:06
    http://minkabu.jp/stock/2902/pick/10000000001582936
    太陽化学(2902) の買い予想記事を投稿しました。

    トランス脂肪酸対策の「TAISET」のほか、

    リラックス効果のある機能性アミノ酸を米国に輸出し、リラックスサプリメント市場や、リラクゼーション飲料市場といった新市場を開拓し、多くのサプリにSuntheanineが採用されている話。

    ナノフーズ技術を応用した工業用触媒(エアコンに採用)など新聞や開拓についても書いております。
  • イメージ
    金城学院大学 なんか似た学校だった 石川県でない 名古屋か

    太陽化学は優待貰った。どこいったんだろ。かすかな記憶。

    日清オイリオも優待貰った。

    どちらも売ってしまった

    久しぶり

    (468.49point)
    ポイントいいな

  • イメージ
    冬山さん
    2015/6/21 23:20
    お久しぶりです。

    太陽化学お持ちだったのですね。

    >ポイントいいな

    ありがとうございます。
    ポイントはカルナバイオの上げが平均を引っ張ってるだけなので、そのうち落ち着くと思います。
  • イメージ
    冬山さん
    2015/7/1 13:51
    国内バター不足から、代替品のマーガリン大手のミヨシ油脂

    TPPで輸入コストが下がるとして六甲バター

    それぞれ大幅高。(ラジオ日経)
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