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法律の解釈の正しさ

最近、法哲学チックなものを勉強しています。
いま読んでいるのは1954年の座談会なのですが、
ここでは法学における解釈の「正しさ」が
議論されています。これが意外と面白いんです。

簡単に具体例で考えてみると・・・

刑法199条
「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。 」

とあります。

ここでいう「人」というのは何か、というのが解釈の問題です。
脳死している人や胎児は「人」なのか、ということですね。

学者の先生方は、このような解釈について、
「正しさ」はない、ということを言ったり、
学会における考えられうる反証をすべてクリアーしたものが
「正しい」解釈であると言ったりします。

「正しさ」はないという方は、その代わりとして、
「客観性」を確保すべきであるという議論をします。
この「客観性」とは、いかに多数の人に通用するか、
とのように理解して、これを「正しさ」の間接的な
担保にしているようです。

まぁ、当たり前といえば当たり前の議論かもしれませんが、
時代的に政治的な判決が多く出された時期で
裁判官の恣意的な解釈を少しでもさせないようにと
学者が懸念したという背景があります。

このひとたちの議論が現在の学会では見られないような
白熱っぷりで非常に面白いんです。

ご興味のある方はぜひご一読をば。

日本法哲学会編『法の解釈』(有斐閣、1954年)
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    法律
登録日時:2007/06/22(10:00)

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このブログへのコメント

1~6件 / 全6件

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    2007/06/22(10:23)
    >この「客観性」とは、いかに多数の人に通用するか、

    日本人の宗教観『和をもって貴しとなす』に基づいているような気がします。良くいえば時代に対して柔軟、悪くいえば曖昧で扇動されやすい、という気がします。
    キリスト教国家で同じ議論をしたらどうなるんでしょう?

    あと、客観性って多数の主観を集めたものですよね。多数ってどこから多数になるんでしょうか?また、各個人の意見はすべて等価なのでしょうか?

    むつかしいなぁ。
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    2007/06/22(10:43)
    >キリスト教国家で同じ議論をしたらどうなるんでしょう?
    実は日本独自の議論ではなく、
    ドイツ等の議論が参考にされています。

    残念ながら日本の法学は外国での議論を参考にしないと
    進められない世界なのです・・・

    >あと、客観性って多数の主観を集めたものですよね。
    >多数ってどこから多数になるんでしょうか?

    先にあげた客観性自体、ものごとを相対的に見ている
    わけですから、多数というのも相対的です。
    より多くの賛同を集めた意見が客観性が一番担保
    されているという、認識だと思います。

    >また、各個人の意見はすべて等価なのでしょうか?

    基本的には等価だと思います。ただ、対象とする
    母体が学界という専門家集団を想定しているように
    思います。つまり、一般人にどれだけ通用しているかを
    問題としているわけではないということですね。

    法学って権威的である点は否めませんから・・・
    しかも戦後まもなくの帝国大学の教授だらけの議論となれば
    その傾向たるや言わずもがな、ですね。

    >むつかしいなぁ。
    回答を出そうとするとそうですね。
    頭の体操として捉えるとなかなかたのしいものです♪
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    2007/06/22(11:03)
    >残念ながら日本の法学は外国での議論を参考にしないと
    >進められない世界なのです・・・
    宗教(≒哲学)的なものの教育をおざなりにしてきた結果でしょうか。信じる信じないは別にして「宗教というもの」を今後教える必要があるかと思います。
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    2007/06/22(11:18)
    >宗教(≒哲学)的なものの教育をおざなりにしてきた
    >結果でしょうか。信じる信じないは別にして
    >「宗教というもの」を今後教える必要があるかと思います。
    同感です。
    海外にいくと無宗教を理解してくれないこともしばしばです。
    宗教がこれだけ浸透していない国も珍しいですよね。
    知識としての宗教もない場合、とてつもない失礼をすることも
    あるわけですし、今のままというのは本当にこわいですね。
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    2007/06/22(15:30)
    法の解釈って多角的ですよね。
    弁護士ですら、人それぞれですから。
    基本的には、過去の判例にあるかないかですが、最近はマスコミなどを利用して民意を動かすパワーがあれば、新たな「客観性」生み出すこともあるみたいですよね。
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    2007/06/22(16:00)
    >円満さん
    「多数に通用する」ということを「客観性」と捉えれば
    たしかに仰るような結果になりますね。

    弁護士の場合、クライアントに合わせた解釈をするわけですから
    時としてまったく客観性を伴わないような解釈もありますね。
    よく最高裁なんかで「独自の見解であって採用できない」などと、
    一蹴されています。そもそも弁護士の主張には常に客観性が
    必要なのかは微妙な気がします。

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