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総理の浜岡原発全面停止要請の根本を考える

 菅総理が6日、中部電力に対して唐突に申し入れた浜岡原子力発電所の停止要請は、中部電力が9日の臨時取締役会で受け入れを決めたために、稼働中の4号と5号機は数日中に運転を停止することになった。

 翔年はこの決定は理屈にあわない大変におかしな決定であると思う。中部電力は「総理の要請は大変重い」といっているが、菅総理がどんな検討を行って、どんな結論に至ったのか、思考過程とその結果が示されていないのに、そして要請が法的根拠を持つものでもないのに、総理の言うことを「ご無理ごもっとも」として早々と受け入れたのは何故なのか?

 このエントリーでは原子力発電所の安全問題と政府の役割を根本から考えることにしたい。

1 総理の原発停止要請の根拠
 総理の言う科学的根拠とは浜岡原発が東海地震(プレート境界型巨大地震)が発生し、それに起因する津波によって、今回の福島第一原発の失敗の轍を踏まないために、防潮堤などのっ対策が出来上がるまで、原子炉を止めるべきだとしている。地震学者の説明では東海地震の発生確率は今後30年間に87%、これによって菅総理は国民の命と暮らしを守るために緊急に要請したのだという。
 一見すると理にかなっているように見えるかもしれない。しかし、よく考えてみよう。総理の説明では一連の津波対策がなされたら運転をしてもいいという理屈なのだ。翔年の考えは違う。浜岡原子力発電所の安全性の不安はプレート型巨大地震が発生したとき、発電所がその揺れに堪えられるのかという点が最大の問題点だと思います。設計の水平加速度、垂直加速度は幾らと幾ら、それに対して想定される巨大地震の揺れは幾らなのか? これをしっかりと数値で示して原子力発電所は地震の揺れにたいしては安全だから、津波対策だけをすればいいという結論なら話の筋は通っている。総理の説明は地震の揺れに対する見解が欠落しているから変なのです。

 翔年は2007年7月20日のエントリー で柏崎刈羽原発の安全性について書いいます。ここでもう一度繰り返します。

〇  原子力発電所の耐震設計の基本は、どんな地震が起ころうと
1 原子炉を安全に停止させる → 失敗すれば、メルトダウンに至る。
2 原子炉の熱を冷やす → 失敗すれば、放射能を環境にばら撒くおそれがある。
3 放射能を外へを漏らさない → 格納容器から外へ漏らせば、環境と子孫に取り返しのつかない損失をもたらす。 
 この三つがキチンと働くシステムでなければならないということ。(福島第一は2,3が崩れたのだから大変ですね)

〇 新潟中越地震で観測された加速度値と設計値の比較(刈羽原発1号機のケース)
          
         南北方向   東西方向   上下方向(単位はガル)
観測値(A)      311    680    408
設計値(B)      274    273    235 
倍率(A/B)      1・13     2・49    1.74
 (参考)原発は水平方向120ガル、上下方向100ガルでシステムは自動停止するようになっている)

(柏崎刈羽の場合、設計値の約2・5倍の加速度が実際にかかっているのです。これが問題でないという人はいないでしょう)

 これと同じように、浜岡原発の設計値は幾ら、巨大東海地震で想定している地震は幾らだから安全である、または不安があると結論がしめされなければいけませんね。総理の東海地震の想定は果たして幾らなのか? 中部電力は逆に質問してしかるべきでしょう。

2 総理大臣が原子力発電所の運転を止める権限はあるのか?
 総理大臣が原子力発電所の運転を止める法的根拠は日本国憲法以下「原子炉等規制法」や関連法のどこをひっくり返してもそういう条文はみつからない。法的根拠のないことを総理は一私企業に要請しているのです。そして驚いたことに中部電力はそれを無批判に受け入れている。
 そのかわりというかなんというか、中部電力は海江田経産大臣と津波対策さえ完了すれば、浜岡原子力発電所は運転再開できるという約束をちゃっかり取り付けている。これはそうとういいかげんな話です。これだと菅総理のいう「国民の命を守る」ということは目先の津波対策に限られている。これほどばかばかしい話はありません。東海地震が発生した場合の、想定以上の地震の揺れに対する十分な検討の方が、もっともっと重要ななずなのに、そのことには頬かむりして、何の検討もしていないのです。。


3 まず、原子力発電所の安全性を再検討するべき
 翔年はこれこそ原子力安全委員会の第一番の仕事だと思う。地震学者の説明(いつもあてに成らないですが)にもとづいて、設計上の安全性、施工上の安全性、そしてトータルの安全性を論理的に説明していただきたい。原発の安全上の問題を津波対策一つに固定してはなりません。
 翔年はかならずしも原子力発電の運転に反対を唱えるものではありませんが、エネルギーも食糧もない我が国は、このような資源的地理的制約を克服するために、技術立国として世界に向かってキチンとした理論を構築して示すべきと思う次第です。
 繰り返しますが、問題は地震の発生確率ではなく、どんな地震を想定し、それに堪えることができるかを議論の中心にすえるべきなのです。
 それを怠ると、世界から我が国の原子力発電所は全て危険だという風評が立ち、すべての原発が停止に追い込まれる心配があります。翔年はこれを一番恐れます。


 以下は原子力の安全性の本質的な問題とは関係ありませんが、今回の菅総理の浜岡原発停止要請は菅政権の政策決定がいかに杜撰なものであるかを示す格好の材料なので、そういう情報を拾い集めてみました。

A 総理の原発停止要求は政府として正式な決定をしていない。(総理の思いつき? 思い過ごし?) これは政治主導というにはあまりにもお粗末ですね。

B 政府からは後追い説明で、浜岡は特殊でそれ以外の原発は停止対象ではないと慌てて全ての原発に波及しないよう手を打っている。総理の暴走の尻拭いに見える。

C 玄葉国家戦略相(民主党政策調査会長)は10日の閣議後記者会見で、菅首相による浜岡原子力発電所の全面停止要請について、「私や(民主党)政調会に事前に相談がなかった。遺憾だ」と語った。

D 浜岡原発が停止すれば、当然のことながら地元自治体に電源三法による金が入らなくなる。ところが、政府は特例としてこの金額は保証すると言っている。これはドサクサのバラマキ政策です。
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登録日時:2011/05/11(01:45)

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