＜私の相場観＞＝カブドットコム証券・チーフストラテジスト 河合 達憲氏

　新年１月末までの東京株式市場で、日経平均株価は１万８８００円に上昇する可能性がある。これは、１月第３週から本格化する第３四半期（４～１２月）決算発表に関連し、輸出企業中心に通期業績の大幅上方修正が相次ぐ可能性が高いためだ。現状の日経平均株価の一株利益は１１００円、ＰＥＲ１７倍で、ほぼ目標の水準に達する。

　通常毎年第３四半期決算は、通期の大勢がほぼ判明していることから、関心が薄い面もあった。ところが今回は、主力輸出企業の想定為替レートの中心が１ドル＝１０４円で、足もと１ドル＝１１９円と急激な円安が進行し、輸出企業に大幅な利益上方修正が相次ぐことになりそうだ。例えば、通期２兆５０００億円の連結営業利益を予想するトヨタ自動車<7203.T>の場合、少なくとも２０００億円以上の上方修正が想定される。

　一方、年末相場では、２００３年以降昨年までの１１年間で、最終８営業日の株価推移を検証すると、１０勝１敗の高い勝率で「掉尾の一振」が実証された。８日間の平均上昇率は３．５３％、最も高かった昨年は６．６７％の上昇となっている。


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）