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オンコリス Research Memo(9):テロメスキャンはCTC自動検査プラットフォームの商用化を目指す

配信元:フィスコ
投稿:2022/03/09 15:29
■開発パイプラインの動向

5. テロメスキャン
(1) 概要
テロメスキャンは、アデノウイルスの基本構造を持ったテロメライシンにクラゲのGFPを組み込んだ遺伝子改変アデノウイルスとなる。テロメラーゼ陽性細胞(がん細胞等)に感染することでGFPが発現し、緑色に蛍光発光する作用を利用して、がん転移のプロセスに深く関与するCTCを高感度に検出する。検査方法としては、患者の血液を採取し、赤血球の溶血・除去後にテロメスキャンを添加しウイルスを感染させる。感染により蛍光発光したテロメラーゼ陽性細胞を検出、CTCを採取する流れとなる。これまでPET検査などでは検出が難しかった直径5mm以下のがん細胞の超早期発見や、転移・再発がんの早期発見のための検査薬としての実用化を目指している。また、検出したCTCを遺伝子解析することによって個々の患者に最適な治療法を選択する「コンパニオン診断」※としての開発も将来的に期待されている。

※ 患者によって個人差がある医薬品の効果や副作用を投薬前に予測するために行われる臨床検査のこと。薬剤に対する患者個人の反応性を遺伝子解析によって判別し、最適な治療法を選択できるようにする。新薬の臨床開発段階でも用いられる。


(2) 開発状況
テロメスキャンの開発に関しては、課題であった目視によるCTCの検出時間を大幅に短縮するため、AI技術を用いたCTC自動解析ソフトウェアによる検査プラットフォームの開発に取り組んでいる。

開発の第1段階となるT-CAS1(TelomeScan-CTC Analysis System)については2020年10月に完成し、CTCの有無判定の自動化により、検体処理時間の大幅短縮と判定結果の標準化を実現している。具体的には、目視検査で1検体当たり数時間かかっていた工程を、同プラットフォームを利用することで2~3分と大幅な短縮を実現した。ただ、CTCの画像解析の感度及び検査精度の向上が課題として挙げられている。一例をあげれば、健常人の正常細胞でもテロメスキャンが感染し、若干ながら発光するケースがあるという。オンコリスバイオファーマ<4588>では、2021年6月に共同開発先となる順天堂大学と共同研究講座「低侵襲テロメスキャン次世代がん診断学講座」を開設し、臨床での実用化に向けた課題解決に取り組んでいくことにしている。

CTC自動検査プラットフォームの完成時期は、2024年を目標としている。完成後に順天堂大学にてTCAS検査センターを開設し、2025年以降に関連病院などを含めてがん検査サービスの提供を開始する予定だ。また、同社は検査キット(テロメスキャン、各種抗体)や自動解析ソフトウェアを全国に販売し、収益を獲得していくことになる。サービスのイメージとしては、術後の移転・再発を早期発見するための検査サービスから開始し、正常細胞の発光という課題が解決できれば、成人病検診の際に行うがん検査項目の一つとして、テロメスキャンによるCTC検査サービスを普及させていきたい考えだ。とは言え、がん検査については遺伝子検査なども含めて様々な技術が開発されており、競争が激化しているのも事実である

なお、2021年12月に導出先であったリキッド社との北米における独占的ライセンス契約を解消し、あわせて取締役の派遣も中止することを発表した。リキッド社ではアカデミア(New York大学など)と共同研究を進めてきたが、ベンチャーキャピタルからの資金調達が遅延し、事業活動面で窮している状況にあったことから、今後も契約を継続していくことは困難と判断した。同社ではAIによる自動検査プラットフォームが完成したのちに、海外でのライセンス活動を再開していく予定にしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ
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