世界で最も古くから通貨として認められた金属は何?
「金!」
と答えてしまう人が多いかもしれないが、答えは銀だ。
少なくとも、貨幣について書かれた最も古い記録には、
銀と記されているそうだ。
そして、過去に以下の様な投稿をしたが、
現在は通貨としての役割よりも素材としての役割の方が大きい。
http://minkabu.jp/blog/show/363656
しっかぁーし!
ここ数年はちょっと風向きが変わり始めた。
コインや地金としての需要がじわっと伸びてきていたのだ。
そこで、最新の情報を知りたい。
例年なら、田中貴金属がWorld Silver Surveyの日本語訳ダイジェスト版を提供しているのだが、
なぜか今年(2016年)は提供されていない…?
カネヨシ…もとい、銀に恨みでも持ったのか?
↓もしやこんなことが…?
むむむ、無いものはやむなし。
なもんで原本を探してみた↓
ワールド シルバーサーベイ 2016
https://www.silverinstitute.org/WorldSilverSurvey2016.pdf
それにしても、100ページ越え?
凄いボリュームだねぇ、まったく(汗)
たぶん帰国子女とか、海外(英語圏)にバリバリ出張しているビジネスマンなら
鼻歌まじりに読解しちゃうと思うが、私はそうではない。
そして全文読解すると膨大な時間と労力がとられる。確実に。
だから必要なところだけをピックアップしてみる。
(※大切な事だから言っておくと、決して逃げたワケではない!面倒くさいだけだ!
もし仮に逃げたとしても、それはめんどくさいという名の逃亡なのだ!)
今回見たかったのは、この10ページ(表紙等除くと8ページ)の
世界の銀の需給表(TABLE 1)。
2006年から2015年の10年分の需給データが記載されてる。
さーて注目は "Coins & Bars" 、コインと地金の需要の欄だ。
2009年は、コモディティバブル崩壊の影響を受けてガクンと減っているが、
それ以降は多少の上げ下げはしつつも需要が伸びている。
Jewelry(宝飾品)も、コインと地金ほどではないが、同様の傾向だ。
そして他の需要、Silverware(銀器)、Industrial Fabrication(工業用品)は、
ここ10年で大きな変化は無い。
つまり、銀の『素材』の側面は変わらないが、
少しづつ『価値』の側面が強くなってきた訳だ。
もちろん、長いスパンのブームである可能性も否定できない。
(その場合、今後これが収束する事になる)
と言うわけで、需給バランスやなんやかんや含めて私は銀に注目している。
もちろん、銀価格は変動が激しい。
つまり負のリスクが高い事を承知しなければならない。
そうそう、以上は私のポジショントークみたいなもんだら、
鵜呑みにしちゃダメだからな!