米国債がデフォルトだの格下げだの騒がれている割には、
逆に米国債の価格が上がっている(=金利が低下)。
これは以前、コラムで指摘したとおり。
http://minkabu.jp/blog/show/363487
今回はその理由を解析してみよう。
ドル安
ご存知のとおり、QE1,2でドル安傾向。
これによって、自国通貨高を懸念する国々が直接・間接の介入により
ドル安に歯止めをかけようと自国通貨売り&ドル買いを行っている。
(中国、日本がその筆頭)
これによって得たドルはほとんどの場合、米国債として蓄えられる。
つまり米国債が買い支えられているのだ。
(そう、FRBは直接的にも間接的にも米国債のアシストをしていたことになる)
株安
この8月の急激な株安。
そして株が売られると債券が買われるという行動パターンの一環。
ユーロ問題
ドルが大変…という時に、
ギリシャ、イタリア等の債券危機も起きている。
これによって市場の注意が分散されている。
主だったものは以上だろう。
これらの理由で今のところ米国債は安泰なのだ。
しかし油断してもいられない。
①のドル安だって、中国などの国々は外貨準備高の分散を図り、
米ドルだけでなくユーロ、日本円などを買っている。
②については、最近は代役としてゴールドが脚光を浴びている。
(しかし、ゴールドは市場規模に問題あり)
③についても、ユーロ諸国が問題解決に道筋を付けられれば、
市場の関心が一気にドル&米国債に向けられる可能性がある。
さて、今回米国債を取り上げたのは他でもない。
日本の国債問題に何か有効打がないか見つけたかったからだ。
①については、ドルが基軸通貨だという側面が米国債を支えているので
日本国債については厳しい。
ただし、他国の外貨準備高の分散で日本円にも多少は流れる事も期待できる。
②は飛ばすとして、③は運を天に任せる次第になってしまう。
どこぞの国みたいに、他国の問題を演出してニュースに流すなんて芸当を
日本に期待してはいけないし、させても後で恨みを買うだけなのでやめるべきだろう。
いまのうちにできる事を、国も個人も日銀もちょっとづつやるしかないのだろう。
(良いことに、日本円も日本国債も今のところ高い水準を保っている)