木下 晃伸さんのブログ

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【投資脳のつくり方】当事者のGMだけ見ていると見誤る


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【本日のニュース】/オバマ大統領、自動車大手支援先送りを表明
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オバマ米大統領は30日の演説で、ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーへの追加支援に関する最終判断を1―2カ月先送りすることを明らかにした。両社の再建計画について「成功には不十分」と指摘。GMには計画の60日以内の全面見直しを求め、クライスラーには30日以内にイタリア・フィアットとの提携合意を求めた。

(2009/03/31日経速報ニュースより一部抜粋)


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【ニュースの深層】当事者のGMだけ見ていると見誤る
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。



■30日の米株式相場は大幅に続落。ダウ工業株30種平均は前週末比254ドル16セント安の7522ドル02セントとなりました。


株価急落の引き金になったのは、やはりGM。


注目されたオバマ米大統領のGMに対する発言でしたが、“破綻”の可能性が示唆された事で、GM株は前日比▲25%の下落を余儀なくされています。


※General Motors Corporation (Public, NYSE:GM)

http://www.google.com/finance?q=GM



■では、これは本当に“悪いニュース”なのか?


それは、競合であるフォード株を見る事でハッキリします。フォードは、今まではGM株が急落するときは、つられて下落していたものですが、昨日は果たして?


※Ford Motor Company (Public, NYSE:F)

http://www.google.com/finance?q=F


寄り付きこそ暴落してしまったものの、終わってみれば前日比▲3%安程度。


ほとんど影響を受けなかったと言っても過言ではないのです。



■この動きが一体何を意味するのか?


ここから分かることは、GMは“破綻しない”と株式市場は考えている、ということです。


オバマ大統領は、GMが破綻する可能性を示唆した、と言っても、あと60日待ってくれると言っているわけです。


逆に言えば、破綻を示唆するぐらいでなければ、GMが考えるリストラ策は通らない。具体的には、UAWとの医療基金に対する拠出のあり方、債権者との協議等々が当てはまってきます。


いまの米国民感情からすれば、それぐらいの“一見すると厳しい態度”をとらなければ、GMを政府が救うことに対して納得しない、ということでしょう。


一方、すでにリストラ策が通り、当面の資金繰りにも窮していないフォードの株価は、小康状態を保っています。


これは、自動車セクターを取り巻く環境は、最悪の状況からは脱しつつある、ということも意味しています。



■ここ数週間で、株式市場は大きな上昇を見せました。一時的に下落することは当然あり得ます。


今重要なのは、これから再び株式市場がメルトダウンしていくのか、それとも、悪材料をこなし、株価は再び強い上昇基調に戻るのか、という判断を各自行なうということです。


もちろん、私は、【緊急特別リポート】でお届けしたように、後者の考えを持っています。



■4月にはストレステストの行方もあります。


大きなイベントが控えている中、目を離せない日々が続きます。


4月も機動的かつ体系的にお届けしていきたいと考えています。来月もどうぞよろしくお願いいたします。


(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)
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1件のコメントがあります
  • イメージ
    木下 晃伸さん
    2009/3/31 18:30
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    株価上昇は打ち止めか?
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    ※プレミアムメールマガジン
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    http://premium.mag2.com/lineup/P0006893/


    【2009/03/31:本日のレポート内容は?】
    ●「GM株急落に隠れた、株価上昇の予感」

    ※ゴールドリポート(日本株)は平日毎日更新です


    ■一本調子で上昇して来た株式市場が、急落した昨日。


    GMに破綻可能性が出て来たり、また金融不安が再燃したりと、再び株式市場
    に暗雲が立ちこめ始めたと考える投資家も多いことでしょう。


    しかし、本当にそうでしょうか?


    誰もが知っている事実を、その裏に隠された【メカニズム】まで明らかにす
    ることで、現在常識となっている“100年に一度の恐慌”が、実は100年に一
    度でもなんでもなく、解決しうるよくあること、と考えることができるよう
    になります。


    もちろん、抽象的な話ばかりしていても始まりません。


    すでに、その動きは、日本株市場にも現れていると言ったらどうでしょうか。


    しかも、大幅な赤字に転落した【トヨタ自動車】に現れていると知ったら・・・?



    ■私は当リポートでは、【3月、4月は大きな転換点になる】という仮説を展
    開してきています。


    その仮説は、上場企業1社1社を丁寧に分析することから見えてくると考えて
    います。


    株式投資に対して確固とした方針で臨みたい投資家にとって、提案できるこ
    とがあると考えています。ご興味ある方、この機会にお申し込みいただけれ
    ばと思います。


    ※お申し込みはこちらになります。

    http://premium.mag2.com/lineup/P0006893/