【中銀チェック】豪中銀は据え置き見込み、今後の利下げに向けた姿勢を示せるか

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/12/08 11:10
【中銀チェック】豪中銀は据え置き見込み、今後の利下げに向けた姿勢を示せるか

 10日12時半に豪準備銀行(中央銀行)金融政策会合の結果が公表されます。政策金利(オフィシャルキャッシュレート:OCR)は現行の4.35%で維持される見込みです。

 NZが11月27日に2会合連続の0.5%利下げ(利下げとしては3会合連続)を決定したこととは対照的に、豪中銀は昨年11月にOCRを4.35%まで引き上げた後、金利の据え置きを続けています。11月の会合で示されたステートメントでは6月までに1回の利下げが示唆されていますが、市場は6月会合での利下げを見込む動きとなっていました。

 しかし、4日に発表された豪第3四半期GDPが予想を大きく下回り、前期比+0.3%(予想+0.5%、第2四半期+0.2%)、前年比+0.8%(予想+1.1%、第2四半期+1.0%)に留まったことで、早期の利下げ期待が広がってきました。GDP前年比の+0.8%はコロナ過の2020年終盤以来の低水準となっています。政府部門がインフラなどで支出を拡大していたことから、前期より伸びると期待されていただけにサプライズとなりました(実際政府部門は前年比+4.7%と好調)。

 この結果を受けて2025年最初の会合である2月18日での利下げ期待が一気に強まっています。NZの大幅利下げ直後11月28日時点では27.6%となっていた豪中銀の2月利下げ期待は、直近55%前後と過半数超え。4月までという見通しであれば100%となっています。なお、11月28日時点では4月までの利下げでも60%前後でした。

 こうした利下げ期待の高まりを受けて、今回の会合での声明などでどこまで利下げ姿勢を示せるかがポイントとなります。利下げに向けた印象が強まると豪ドル売りが強まると見込まれます。

MINKABUPRESS 山岡

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