足もとでは「150.000円」を意識する相場付き
【注目ポイント】「150.920円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「153.000円」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「148.000円」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「148.000~153.000円」
【注目材料】米11月雇用統計
先月15日に直近高値となる「156.740円」を付けた後、「上値抑制」→「保ち合い」→「下押しフロー」となっている米ドル/円。足もとでは依然として心理的な節目である「150.000円」を意識する相場付きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態であること、3) ローソク足が青色雲の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが横ばいでの推移(上図青色点線丸印)となっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは、上方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
そんな中、喫緊の注目ポイントは・・・BB(ボリンジャーバンド)・-1σラインおよびパラボリック・SARをメドとする「150.920円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先において、「150.920円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「下降バンドウォーク崩れ」→「もう一段の上値追い」となる可能性も。当該ケースでは、「SARの買いサインへの転換」や「200日MA(≒151.960円)超え」、また「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「153.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「150.920円」超え不達(=上値抑制)となった場合は、「下降バンドウォークの継続」→「再度下値切り下げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの下放れ」や「(青色雲の下辺である)先行2スパン(≒149.180円)割れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、BB・-2σラインおよび直近高安レート(安値:139.565円[9/16]、高値:156.740円[11/15])を基準とするFR(フィボナッチ・リトレースメント)・50.0%、いわゆる“半値押し”水準をメドとする「148.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円は方向感を模索する相場付きとなる中、当面※は「148.000~153.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日午後10時30分に発表される米11月雇用統計の結果が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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