ＴＨＫ、今期経常を39％下方修正、未定だった配当は53円減配

　ＴＨＫ <6481> が11月13日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。19年12月期の連結経常利益を従来予想の300億円→182億円(前期は517億円)に39.3％下方修正し、減益率が42.0％減→64.8％減に拡大する見通しとなった。

　会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した7-12月期(下期)の連結経常利益も従来予想の152億円→34.1億円(前年同期は247億円)に77.6％減額し、減益率が38.5％減→86.2％減に拡大する計算になる。

　業績悪化に伴い、従来未定としていた今期の年間配当は32円(前期は85円)実施する方針とした。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　米中貿易摩擦の影響により中国を中心とした投資の手控えが世界的に広がる中、産業機器事業の国内外各地域における足元の受注状況は低位に推移しており、今後の外部環境の見通しも不透明な状況が続いていることから、連結及び個別業績予想において、売上高、各利益項目が前回予想を下回る見込となりました。連結業績については、輸送機器事業を営む当社の連結子会社であるTHK RHYTHM AUTOMOTIVE CANADA LIMITEDにおきまして、市場環境の悪化等に伴う収益性の低下により減損の兆候が認められたことから、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、将来の回収可能性を検討した結果、当子会社が保有する固定資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、2,136百万円を減損損失として特別損失に計上しました。個別業績については、当社の連結子会社であるTHK RHYTHM AUTOMOTIVE CANADA LIMITEDの株式の実質価額が著しく低下したため減損処理を行い、4,519百万円を子会社株式評価損として特別損失に計上しました。なお、個別決算で計上される子会社株式評価損については、連結決算において相殺消去されるため、2019年12月期の連結業績に与える影響はありません。なお、外国為替レートは下記を前提にしております。2019年10月１日～2019年12月31日　１米ドル 106.05円　１ユーロ　116.52円2019年１月１日～2019年９月30日　１米ドル 109.14円　１ユーロ　122.64円

　当社は安定的な配当の継続を基本とするとともに、外部環境の変動を勘案し、中期的な業績をベースとした利益配分が重要であると考えております。このような考えのもと、2019年12月期の配当につきましては、連結配当性向30％を基本に実施させて頂く予定としておりましたが、当期の業績予想を踏まえ、第２四半期は１株当たり24円とし、期末配当予想は１株当たり８円とさせていただく予定です。これにより、2019年12月期の１株当たり年間配当金は32円となり、連結配当性向は42.6％となる見込みです。