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*13:10JST サイジニア Research Memo(10):2024年6月期通期で500百万円を超える営業利益を期待
■業績動向
3. 2024年6月期の業績見通し
サイジニア<6031>は2024年6月期の連結業績について、期初計画のまま、売上高1,800百万円(前期比26.1%減)、営業利益470百万円(同23.4%増)、経常利益455百万円(同20.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益270百万円(同3.6%増)を見込んでいる。
同社とZETAが経営統合して2年半が経過したが、1年目は顕著な業績をあげることに専心し、2年目はソフトバンク<9434>による同社株の売出を自社株買いで受けたり、ネット広告サービスを売却したりする一方、ベースとなるCX改善サービスの強化に注力した。3年目の2024年6月期は、ネット広告サービスの売却により表面上は減収となっているが、構造改革により企業としてのステージが一段上昇したことで、ようやく事業に集中できる経営環境が整ったと言えよう。一方、EC市場が拡大するなか、EC事業者の売上増加に伴って、ECサイトでの接客強化や実店舗との相互送客といった、よりハイレベルなCXが強く求められるようになり、こうした傾向は、EC売上が早くに拡大したアパレル業界から小売業界全体へと広がってきている。さらに、クッキー規制やリテールメディアの立ち上がりなどによって、デジタルマーケティング市場も大きく変容している。こうした事業環境の変化は、同社にとって追い風だと言えよう。
こうした事業環境下では、同社のハイエンドで多機能なCX改善サービスに対するニーズが今後一層強まることが想定され、引き続き新規顧客の増加や既存顧客による複数サービスの導入が見込まれる。また、ネット広告サービス撤退の影響は売上高の一時的減少という形で現れたが、低採算事業からの撤退となるため利益率が大きく向上しているうえ、ZETA以外のCX改善サービスも業績堅調のようだ。さらに、期初予想に織り込んでいない「ZETA AD」や「ZETA BASKET」の寄与が期待される。このため、2024年6月期の業績見通しについて、第2四半期で下期案件の前倒しが一部あったことに加え、営業強化など来期以降へ向けて下期に先行費用を検討しているものの、第2四半期で会社計画を超過達成したことを考えると、500百万円を超える営業利益は期待できそうだ。来期以降も、CX改善サービスの好調と市場ニーズに合った新サービスの投入が見込まれることから、中期シナリオに乗って着実に業績を拡大させていくことになろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<SO>
3. 2024年6月期の業績見通し
サイジニア<6031>は2024年6月期の連結業績について、期初計画のまま、売上高1,800百万円(前期比26.1%減)、営業利益470百万円(同23.4%増)、経常利益455百万円(同20.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益270百万円(同3.6%増)を見込んでいる。
同社とZETAが経営統合して2年半が経過したが、1年目は顕著な業績をあげることに専心し、2年目はソフトバンク<9434>による同社株の売出を自社株買いで受けたり、ネット広告サービスを売却したりする一方、ベースとなるCX改善サービスの強化に注力した。3年目の2024年6月期は、ネット広告サービスの売却により表面上は減収となっているが、構造改革により企業としてのステージが一段上昇したことで、ようやく事業に集中できる経営環境が整ったと言えよう。一方、EC市場が拡大するなか、EC事業者の売上増加に伴って、ECサイトでの接客強化や実店舗との相互送客といった、よりハイレベルなCXが強く求められるようになり、こうした傾向は、EC売上が早くに拡大したアパレル業界から小売業界全体へと広がってきている。さらに、クッキー規制やリテールメディアの立ち上がりなどによって、デジタルマーケティング市場も大きく変容している。こうした事業環境の変化は、同社にとって追い風だと言えよう。
こうした事業環境下では、同社のハイエンドで多機能なCX改善サービスに対するニーズが今後一層強まることが想定され、引き続き新規顧客の増加や既存顧客による複数サービスの導入が見込まれる。また、ネット広告サービス撤退の影響は売上高の一時的減少という形で現れたが、低採算事業からの撤退となるため利益率が大きく向上しているうえ、ZETA以外のCX改善サービスも業績堅調のようだ。さらに、期初予想に織り込んでいない「ZETA AD」や「ZETA BASKET」の寄与が期待される。このため、2024年6月期の業績見通しについて、第2四半期で下期案件の前倒しが一部あったことに加え、営業強化など来期以降へ向けて下期に先行費用を検討しているものの、第2四半期で会社計画を超過達成したことを考えると、500百万円を超える営業利益は期待できそうだ。来期以降も、CX改善サービスの好調と市場ニーズに合った新サービスの投入が見込まれることから、中期シナリオに乗って着実に業績を拡大させていくことになろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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