ダスキン、今期経常を一転黒字に上方修正

　ダスキン <4665> が10月29日大引け後(16:45)に業績修正を発表。21年3月期の連結経常損益を従来予想の5.1億円の赤字→35億円の黒字(前期は79.2億円の黒字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなった。
　同時に、4-9月期(上期)の連結経常損益も従来予想の18.2億円の赤字→40億円の黒字(前年同期は41.1億円の黒字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなった。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　当社は、2020年6月10日に、その時点の業績動向に鑑み、本年9月迄は新型コロナウイルス感染症(以下、「コロナ」という。)拡大の影響を大きく受けるものの、その後6ヵ月を掛けて通常ベースに戻るものとの前提で予想した業績予想を公表いたしました。しかしながら、それ以降のコロナ影響は想定を下回る一方、7月以降、新規感染者が再び増加傾向に転じる等、コロナ終息時期は見通せない、先行きの不透明感は更に高まる状況となりました。それら状況に鑑み、この後、当下半期は第2四半期同様の傾向が継続するものと想定しております。　また、フランチャイズ本部である当社は、加盟店を守り、チェーンを維持するという最大の責務を全うするため、より高い効果を得るべく費用の使用時期を見直し、再度業績予想を行ったものであります。(1)第2四半期累計期間　当上半期のコロナ影響は、総じて想定を下回るものとなり、結果的に売上高は訪販グループ、フードグループ共に予想を上回る見通しとなりましたので、上方修正することといたします。訪販グループは、積極的な営業活動ができず、加えて主力のダストコントロール事業においては、既存のお客様への商品のお届けや交換の延期・中止の発生、役務提供サービスにおいても定期サービスの一時休止、レントオール事業では相次ぐイベントの延期やキャンセル等、特に第1四半期に大きな影響を受けました。しかしながら、緊急事態宣言解除後は徐々に沈静化すると共に、除菌・衛生意識の高まりに伴って、アルコール除菌剤や空気清浄機等の衛生関連商品・サービスの売上は想定を上回るものとなりました。　一方のフードグループも、第1四半期は一時休店や営業時間短縮、更にはソーシャルディスタンス確保のための席数減等により、イートイン売上が大きく減少しました。しかしながら、コロナ禍の持ち帰り需要の増加等に伴い、テイクアウト売上は増加し、また第2四半期には、発売した商品が大きな支持を得たこと等により、結果的に、想定したほどの売上減少とはなりませんでした。　利益面につきましては、売上の上振れによる売上総利益の上振れに加えて、広告販促費用の使用及び新商品投入について、より高い効果を得るため下半期にスライドしたこと、更には一部経費を抑制的に運用したこと等により、営業利益、経常利益、四半期純利益の各段階でそれぞれ予想を大きく上回る見込みであります。(2)通期　当下半期につきましてもコロナ影響は7月以降の情勢が継続するものと予想しております。そのような環境の中、費用を有効に投じて引き続き売上回復に全力を挙げてまいります。　訪販グループは、コロナ禍での“衛生対策”“イエナカ需要”“代行需要”等に対応して、9月から展開しているグループ内を横断するキャンペーンを継続しつつ、現下の状況を前向きに捉えて、衛生ブランド「ダスキン」確立のために費用を投じることを計画しており、「吸塵・吸水マット」の吸着剤を抗菌タイプに変更した商品等の販売に注力してまいります。　フードグループは、カフェテリア形式全店舗のショーケースの扉付きへの変更を進めつつ、減退するイートイン需要を刺激し、高まるテイクアウト需要を更に掻き立てる商品の発売に注力いたします。また、環境変化に対応したネット予約システムの開発等に費用を投じることを計画しております。　それらの結果、現在の公表値と比べて下半期の売上高は僅かに下振れる予想である一方、利益は大幅な下振れとなり、通期では売上高、利益とも上振れを見込んでおります。　なお、2021年3月期の配当につきましては、2020年6月10日に開示した予想の修正は行いません。第2四半期末20円、期末20円、年間合計40円の1株当たり配当を実施する予定であります。(注)上記の業績予想は、本資料発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、コロナの拡大又は終息の状況等、今後様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。修正が必要となった場合は、速やかに公表いたします。