【売り】㈱カヤック（3904）好材料が続くが･･･？= フェアトレード 西村剛

4月に入ってから株価は約1.5倍に

■注目銘柄
㈱カヤック（3904）

■注目理由
神奈川県鎌倉市に本社を置くWeb制作会社。「面白法人カヤック」という通称を持ち、サイコロで給料を決めたり社員の似顔絵を描いた漫画名刺を使うなどユニークな方針をとることで知られる。主要事業は広告やゲームなどデジタルコンテンツの企画制作、コミュニティサイトの運営など。

平成26年12月期の業績は、売上高2,896百万円（前年同期比+3.3％）、営業利益198百万円（同△9.7％）、経常利益182百万円（同15.5％）、当期純利益118百万円（同△10.2％）であった。日本国内におけるスマホ保有率は62％を超え、さらにそれらのうちSNS利用率は63％を超えるなどSNSサービスの普及が進んでいる。そのような中で同社はデジタルコンテンツの提供を推進しているが、Yahoo！JAPANインターネットクリエイティブアワード2014において、企業の部3部門のうち2部門でGoldを受賞するなど高評価を得ており、ソーシャルゲームも新規タイトルのリリースと開発を継続、新規ユーザーの獲得につながっている。
（出典：平成26年12月期　決算短信〔日本基準〕（非連結））

平成27年12月期の計画では、前期比28％の売上高増加、営業利益率10％の達成を目標としている。具体的には、クライアントワークでは人員数増加によって10.6％増、ソーシャルゲームでは42.4％増。ゲームコミュニティのLobiではユーザー数増加によって175.8％増とする計画。
4月8日付プレスリリースで、GameBankと新規タイトル「大集合！ワイワイパーティ（仮）」の共同制作を進めていることを発表した。内容は他プレイヤーとのリアルタイムマッチングでミニゲームを楽しむスクールパーティゲーム。ゲーム内で獲得したポイントは、Yahoo!JAPANが運営するYahoo!ショッピングで使用できるクーポンと交換することができるEC連動型となっている。プレイ料金は基本無料（アプリ内課金あり）。

材料が豊富な同社だが、4月に入ってから2,000円付近にあった株価は1.5倍程度にまで膨らんでいる。材料が止まってからは、利益確定の売りが強まってくるだろう。

直近の株価はＰＥＲ81.25倍、ＰＢＲ16.45倍となっている。