【買い】テノックス（1905）：民間建築への開拓が加速！◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

【綺麗な上昇トレンドを描く】

【人材不足が叫ばれる中、大勢のスペシャリストを有する強み】
　同社の事業目的（ミッション）は、建築・土木構造物を使う全ての人々に「安心」と「安全」を提供する事だ。基礎工事をメイン事業にしており、同社は100名を超える技術資格者を有する。まさに建築・土木のスペシャリスト集団で、「テノコラム工法」と呼ばれる独自技術で多くの大手有名企業と協働で戸建て住宅、集合住宅から大規模ショッピングセンターや超高層建築物まで膨大な実績を有している。

【民間建築案件増加に期待】
　建物を支える地盤基礎工事に特化した建設事業を営んでおり、コンクリートパイル、鋼管パイルの販売や杭打工事の請負、地盤改良工事、地盤補強工事の請負などが主力の事業。土木建築コンサルティング、不動産賃貸等の事業も展開する。前期は大型工事の進捗の遅れや、低採算工事の集中などで通期の見通しを減額しての着地となったが、オリンピックに向けた建設業の公共工事需要はしばらく見込めるだろう。

【移行する需要で、案件獲得できるかがカギ】
　足元のマンション価格の高騰で、徐々に高価格帯の物件が売れない傾向がすでに新聞などでも確認できるが、現在は戸建てのリーズナブルな物件に消費者は向かう傾向にある。一方で、少子高齢社会で若い世代が減っていく中で戸建て住宅の市場は限られる。こうした事業環境下で、多数のスペシャリストを有する同社が顧客をうまく囲い込んでいけるかどうかが今後の業績に大きく影響するだろう。

【綺麗な上昇トレンドを描く】
　テクニカル面も良好で、日足、週足、月足、どれを見ても上昇トレンドを形成。直近の高値更新でボリンジャーバンドでは+2σ付近の位置となるが、出来高が増加し始めているために上値追いを続ける可能性は大きいとみる。目先は8/4に控える1Q決算をどうしても気にしておく必要があるが、無難に通過できればPER7倍台の割安感から上値余地が残されていると考える。


テノックス（1905）[JASDAQ]
株価：908円
業種：卸売
単元株数：100株
PER: 7.76倍
PBR: 0.58倍