３０日の株式相場見通し＝米株安や円高進行を嫌気し売り先行、都議選を前に買い手控えも

　３０日の東京株式市場は、週末に伴う持ち高調整の売りに加え、７月２日投開票の東京都議選を前に、その結果への警戒感も重なって買い手控え姿勢が強まりそうだ。また、前日の米株式市場でＮＹダウ平均株価が大幅反落し、外国為替市場で円高・ドル安が進行していることも売り材料となりそうだ。３０日早朝の東京外国為替市場では、１ドル＝１１２円を挟んでの推移となっている。

　２９日の米株式市場では、ＮＹダウ平均株価が前日比１６７．５８ドル安の２万１２８７．０３ドルと大幅反落した。米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）が２８日夕刻に、大手金融機関全３４社の計画を承認したことで、これを好感して金融株は堅調に推移した。半面、主要ハイテク銘柄を中心に売りが広がりをみせ、ダウ平均株価は大幅反落となった。ナスダック総合株価指数は、前日比９０．０６３ポイント安の６１４４．３５１と反落し、５月２３日以来ほぼ１カ月ぶりの安値水準となった。

　日程面では、アルバイト・パートを中心とした採用コンサルティング、採用活動支援サービス、求人情報メディアの企画・運営などを手掛けるツナグ・ソリューションズ<6551.T>、ゲームに関する総合メディア・コミュニティの開発・運営のＧａｍｅＷｉｔｈ<6552.T>の２社が東証マザーズ市場に、ＩＴシステム開発（グローバル製造業、社会情報インフラ、モバイル）およびＩＴソリューション・サービスの提供を中核とする総合情報サービス事業を展開するＳＹＳホールディングス<3988.T>は東証ジャッダック市場にそれぞれ新規上場する。

　このほかに、５月の鉱工業生産指数・消費者物価指数・家計調査・有効求人倍率・新設住宅着工戸数、５月の自動車生産・輸出実績に注目。海外では、中国６月の製造業ＰＭＩ、米５月の個人所得・個人支出が焦点となる。（冨田康夫）

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）