いったん休憩、来週に持ち越し…!?

著者:武市佳史
投稿:2015/07/31 10:40

◆米GDPが後押しも、一気の“黒田レンジ突破”はならず

※ご注意:予想期間は8月1日と表示されていますが、本日(7月31日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


FOMC後のドル買いの流れを継続した昨日は、ジワリジワリと“黒田レンジ突破”を窺いました。
そしてヘッドラインは「事前予想にわずかに届かず(+2.5%に対して+2.3%)」だったものの、米4-6月GDPは「前期分が上方修正(-0.2%⇒+0.6%)」が後押しとなり、NYタイム中盤には124.571円へと押し上げられました。
もっとも同ライン付近での抵抗は大きく、その後は124円前半へと緩やかに押し戻されるなど一気の突破とはいきませんでした。

◆ドル買い基調は継続と見られるも、本日は月末・週末…

米GDPは「予想を下回った今期」よりも「マイナス成長を払拭した前期」の影響が大きく、早期利上げ期待を背景にしたドル買い基調は継続すると見られます。
ただ本日は月末・週末であることから、“黒田レンジ突破”を再び目指すムードは高まりづらいと考えるのが自然です。
また来週の主要経済指標(米雇用統計関連)と比べると本日のシカゴ購買部協会景気指数/ミシガン大消費者態度指数は“一枚落ちる”印象が否めず、こちらも積極的なドル買いは手控えられる可能性を高めています。

◆流動性低下には注意が必要も、基本的には底堅い…!?

またしても主要イベントの谷間となる本日は、一段と流動性が低下(いわゆる夏枯れ)する可能性が残ります。
このため上海株が急落したり、あるいは月末フローがまとまった規模で入ったりすれば、想定以上に大きな値幅を伴う動きになる可能性が残ります。
このためこれらを警戒(懸念)しながらということになりますが、流れが崩れるとは思えません。

基本的には底堅い推移を想定したいところです。
ただ“黒田レンジ突破”に向けた動きに関しては、来週に持ち越しでしょうが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:125.000(大台)
上値4:124.884(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:124.738(6/9高値)
上値2:124.612(6/10高値、7/30高値)
上値1:124.327(7/30高値後の61.8%戻し)
前営業日終値:124.129
下値1:123.880(7/30安値)
下値2:123.791(日足・一目均衡表転換線、7/27~7/30の50%押し、ピボット1stサポート)
下値3:123.607(7/27~7/30の61.8%押し)
下値4:123.465(50日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値5:123.339(日足・一目均衡表先行スパン上限、20日移動平均線、7/29安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:10 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想