暴落局面は終了か?!

著者:西村剛
投稿:2014/10/24 21:06

年内に再度年初来高値更新の可能性も!?

10月第三週の投資主体者別売買動向が発表されました。注目の海外投資家は4076億円の売り越しとなっており第二週に続いて大きく日本株を売り越しています。一方、個人投資家は3874億円の買い越し、信託銀行も1894億円の買い越しとなっており、10月第三週までの動向としては、第二週に引き続き、海外投資家売りの個人・信託銀行買いとなっています。

10月第三週において日経平均株価は約5%下がっていますので、株式市場全体が海外投資家の売りによって下落するなか、個人投資家と信託銀行が積極的に買っている構図が分かります。そのようななか10月四週において日経平均株価は約5%上昇しましたので、10月第三週に買っていた個人投資家は利益になっており、個人投資家の投資意欲はやや改善されたと思われます。

一方、海外投資家においては10月第三週までは日本株売りが鮮明だったものの、日々公表される外資系証券寄付前動向を確認すると22日から24日まで株数ベースですが買い越しとなっています。直近では外国人投資家の日本株売りは弱まった可能性が高いでしょう。

また米国株のリスクを現すVIX指数(恐怖指数)も過去のボックス圏まで戻っています。米国株もVIX指数を見る限りでは落ち着きを取り戻しており、9月末から始まった暴落はいったん終わっただろうと考えています。

ここから先の日本株の行方については、外国人投資家が再度日本株買いに転じるかどうかがポイントです。外国人投資家が日本株を積極的に買うための条件は、「安倍政権が景気対策や消費税増税延期」などの対策を打ってくることが一番だと思われます。今のところその可能性は低いのですが、仮にサプライズがあった場合は、再度年初来高値更新があってもおかしくはないでしょう。
西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想