ドル円は153円台後半に落ち着く、週明け一段の円安の後で=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/05/06 20:32
ドル円は153円台後半に落ち着く、週明け一段の円安の後で=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円安水準での落ち着いた取引。週明けアジア市場では円安が進行した。先週末の米雇用統計で非農業部門雇用者数の増加が鈍化、失業率が上昇するなど米労働市場がやや弱含んだことを受けて、短期金融市場では年内の米2回利下げ観測が復活した。これを好感して米株高となった。ドル円は米雇用統計後に151円台に急落したが、153円付近で引けた経緯がある。週明は東京市場がこどもの日の振り替え休日となるなかで、アジア勢中心の取引となった。先週末の好ムードを受けてアジア株全般に堅調に推移、ドル円は一段高となり152円台後半から一時154円付近まで買われた。ロンドン市場は英国がバンクホリデーのため休場。取引が閑散となるなかで、ドル円は153.65-85レベルでの揉み合いに落ち着いた。独仏株や米株先物などが堅調に推移するなかで、クロス円は底堅く推移。ポンド円は193円台半ば、豪ドル円は102円手前水準へと買われている。また、この時間帯はポンドが堅調に推移している。対ドルで1.25台半ばから後半へ上昇。対ユーロでも買われている。市場ではECBの6月利下げ開始がコンセンサスとなっているが、今週木曜日の英金融政策委員会(MPC)発表を控えて、ポンド相場が動意付く面があったようだ。英中銀はECBほど早くには利下げ開始に至らないとの見方が多いようだ。

 ドル円は153円台後半での取引。週明けのオセアニア市場でつけた152.78近辺を安値に、アジア市場では株高とともに買われた。アジア午後には154円ちょうど付近まで上昇。その後のロンドン市場では、買い一服となっているが、153.65-85レベルで高止まりしている。先週末NY市場の安値151.86近辺からは2円超の上昇となっており、介入警戒感が上値を抑える面も指摘される。

 ユーロドルは1.07台後半での取引。オセアニア市場の1.0751近辺からロンドン序盤の1.0776近辺までの狭いレンジ取引。ユーロ円はドル円とともに買われ、週明け取引開始時の164.35付近を安値にロンドン朝方には165.75近辺まで買われた。その後は165.40台から70台で揉み合っている。対ポンドではユーロは軟調。3月ユーロ圏生産者物価指数は引き続き低下、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁は、金利は今後、段階的に引き下げられるだろう、と述べたが特段の反応はみられず。

 ポンドドルは1.25台後半での取引。オセアニア市場での1.2537近辺を安値にロンドン序盤には1.2584近辺まで上昇し、足元では高値付近にとどまっている。ポンド円は191.70付近から193.50付近へと買われている。ユーロポンドは0.8580台から60台へと下落。全般にポンドが買われている。今日は特段の新規材料はみれていないが、今週の英金融政策委員会(MPC)を控えて、ECBほど早期利下げ観測が固まっていない点がポンド買いを誘ったか。週末の英地方選での保守勢力の敗北は材料視されなかったようだ。 

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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