日銀は“慎重姿勢”を崩さない…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/03/19 11:07

◆ やはり“神経質な揺れ動き”… - “149円付近”で膠着


ビッグイベントを控える中、やはり昨日は“神経質な揺れ動き”に徹しました。

「日銀絡みのリーク報道」もNYタイムに再び流れましたが、“織り込み済”との印象もあって大きな反応を示すことはありませんでした。
こうして“方向感定まらず”を脱するには至らず、ドル円は“前日高値(149.162円)±20pips”という狭いレンジ内での揺れ動きに徹し、そのままの水準で昨日の取引を終えています。

◆ ポイントは「マイナス金利解除後」の示唆…? - 日銀会合


こうした中、本日の注目は何といっても「日銀金融政策決定会合」ということになります。
ポイントとなるのは「マイナス金利解除」だけでなく、「イールド・カーブ・コントロール(YCC)政策撤廃の有無」「ETF&J-REIT買入終了の有無」に及ぶと見られるところです。

前記リーク報道によれば、「マイナス金利解除」と同時に「YCC政策撤廃/ETF&J-REIT買入も終了」と報じられていました。
ただ2000年以降・計3回に及ぶ利上げ実施時には、「緩和的な金融環境は維持」といった文言が例外なく盛り込まれてきたという経緯があります。
いわゆる“慎重姿勢”を崩したことはなく、“安全志向”で変化させてきたとあっては、一部で期待される「状況次第で年内複数回利上げ」が示唆される可能性は低く、「追加利上げを急がない」と釘を刺してくる可能性が高いと見るのが妥当…?

後は結果次第ということになりますが、個人的には“もう一段の上値模索(円売り)”が進行しても何ら不思議ではないと見て、その時を待ちたいところです。
もちろんリスク管理はしっかりとしながらという前提はついて回りますが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※日銀会合が予定されていますので、さらに値幅を拡大しております。

151.855(+2σ)
151.778(23/11/14高値)
151.430(23/11/16高値)
151.000(大台)
150.883(2/13高値《年初来高値》、2/28高値)
150.716(3/1高値)
150.609(+1σ)
150.547(3/5高値)
上値5:150.079(3/6高値)
上値4:150.000(大台)
上値3:149.789(ピボットハイブレイクアウト)
上値2:149.562(ピボット2ndレジスタンス)
上値1:149.366(3/7高値、3/18高値、20日移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:149.170
下値1:149.000(大台)
下値2:148.912(3/18安値、ピボット1stサポート)
下値3:148.682(日足・一目均衡表基準線、50日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値4:148.520(ピボットローブレイクアウト)
下値5:148.390(週足・一目均衡表転換線)
148.244(3/8~3/18の38.2%押し)
148.115(-1σ)
148.042(3/15安値、大台)
147.908(3/8~3/18の50%押し、日足・一目均衡表転換線)
147.771(日足・一目均衡表先行スパン上限)
147.571(3/8~3/18の61.8%押し、100日移動平均線)
147.427(3/14安値、20週移動平均線)
147.232(3/13安値)
147.000(大台)
146.868(-2σ)
146.620(3/12安値)
146.480(3/8-11安値、200日移動平均線)

《10:25》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想