ドルカナダ、重要ライン突破となるか

著者:津田隆光
投稿:2023/02/10 10:17

本日のカナダ1月雇用統計結果に要注目!

ドルカナダ・日足・複合チャート
ドルカナダ・日足・複合チャート出所:マネースクエアFXチャート

【注目ポイント】「1.35000カナダドル」を上抜け突破するか否か
【シナリオ①】同レートを上抜け突破なら、「1.37000カナダドル」付近までの上昇も視野
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「1.32500カナダドル」付近までの下落も想定
【“主戦場”(コアレンジ)】「1.32500~1.37000カナダドル」
【注目材料】カナダ1月雇用統計


米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)の足もとにおけるポイントとして注目していた「200日MA(移動平均線)およびBB(ボリンジャーバンド)・-2σラインでの下値サポート成否」。ここもとの動きは、「200日MAおよびBB・-2σライン付近での下値サポート」→「反発フロー」となっています。


上図の各メルクマールを見てみると、1) 21日MAが概ね横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態になっていること、3) BB・±2σラインが21日MAに対してパラレル推移となっていること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりになりつつある(上図赤色点線丸印)ことから、現在のドルカナダ・日足チャートはもう一段の上値切り上げを模索する時間帯を示すチャート形状であると判断します。

喫緊の注目ポイントは・・・赤色雲の上辺である先行2スパンならびにBB・+2σラインをメドとする「1.35000カナダドル」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜け突破するか否か。

筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)


[シナリオ①]
これからの時間にかけて「1.35000カナダドル」を終値ベースで上抜け突破した場合は、「上値抵抗帯突破」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”示現」や「SARの買いサインへの転換」、また「+DI>-DIのさらなる乖離拡大」なども伴いながら、昨年12月16日に付けた高値レートをメドとする「1.37000カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇も視野に入りそうです。

[シナリオ②]
一方で、「1.35000カナダドル」付近で上値を抑制された場合は、「上値抵抗圧力の増大」→「下押しフロー」となる可能性も。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒1.33880カナダドル)割れ」や「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、200日MAおよびBB・-2σラインをメドとする「1.32500カナダドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も想定すべきでしょう。


上記シナリオ①および②を概括すると、今後のドルカナダは断続的に上値切り上げを試行しつつ、上述した高安メドである「1.32500~1.37000カナダドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする相場付きとなりそうです。

足もとでは、日本時間本日22時30分に発表されるカナダ1月雇用統計の結果がドルカナダの相場動意となりそうです。

津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想