再び本日は“ポジション調整のドル買い戻し優勢”…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/08/24 11:02

◆“トランプ発言”にて、ドル円再下落

※ご注意:予想期間は8月25日と表示されていますが、本日(8月24日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


 「政府を閉鎖しても、メキシコ国境の壁は必要」
 「NAFTAはある時点で打ち切る可能性」

このトランプ米大統領発言は、マーケットに再び不透明感を漂わせました。
米10年国債利回りは2.16%へと低下、NYダウも87ドルの反落にて引ける中、ドル円はNYタイム終盤に再び109円ラインを割り込むに至っています。

◆ただ注目はあくまで“ジャクソンホール会合”

またしても“トランプ発言”に振り回され、ドル買い戻しは“わずか1日”で終わった格好といえます。
しかしながら今週最大のイベントはあくまで“ジャクソンホール会合”であり、“米金利先高観の後退”“トランプ政権の不透明感”はある程度織り込まれた感が存在しています。

“三度のダブルトップ完成失敗”からもわかるように、108.60円水準には“非常に分厚いドル買いオーダー”が展開しています。
国内長期筋(生保・年金等)と見られるだけに、「ストップロスを狙ったドル売りは仕掛けづらい」と考えるのが自然でもあります。

◆再び本日は“ポジション調整主体”…!?

あとは“ジャクソンホール会合”次第ということになりますが、注目のイエレンFRB議長/ドラギECB総裁の講演はいずれも明日(25日)です。
そうなると再び本日は“ポジション調整主体”ということになり、昨日の動きを考えると“買い戻し優勢”と見るのが自然です。

依然として“上値の重さ”は払拭されていませんが、引き続き“オーバーシュート分は巻き戻されてしかるべし”と考えたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:109.825(8/23高値、日足・一目均衡表転換線)
上値4:109.595(ピボット1stレジスタンス)
上値3:109.449(8/23高値後の61.8%戻し)
上値2:109.333(8/23高値後の50%戻し)
上値1:109.217(8/23高値後の38.2%戻し)
前営業日終値:109.028
下値1:108.922(8/23安値、8/18~8/23の76.4%押し水準)
下値2:108.778(週足・一目均衡表先行スパン下限)
下値3:108.692(ピボット1stサポート)
下値4:108.602(8/18-8/21安値)
下値5:108.317(4/18-19安値、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:26 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想